カメラが欲しい - モードダイヤルの呪縛
shot with SIGMA dp2 Quattro
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カメラに備わる3つの機構により,写真の露出は決まる.
1.絞り値
2.シャッター速度
3.ISO感度
だからこの3つの項目を,ユーザーが自由に選べるような操作方式が最高だと信じている.たとえばこのようなカメラだ.
レンズに絞り環があり,カメラボディー左にISO感度ダイヤル,右にシャッター速度ダイヤルが備わっている.そして右端にはオートにした場合の露出補正ダイヤル.
このスタイルが完璧だと思う.
そもそもA(絞り優先)とかS(シャッター速度優先)が付いているモードダイヤルというのは,基準となる絞りあるいはシャッター速度をユーザーが設定するのが前提だ.そして今現在のそれらの値を把握しておく必要がある(一般的にはわかり易い場所に表示されるが).
それならばISO感度ダイヤルに数値とA(ISO感度フリー),あるいはシャッター速度ダイヤルにも数値とA(シャッター速度フリー),そして絞りにもF値とA(F値フリー)をそれぞれ設けるべきではないかと.カメラの操作に慣れてくれば,これが当然のように思うのだがどうだろう.
たしかにビギナーにはダイレクトにモードを切り替えられる方が,操作的には優しいだろう.けれどこの方式では最初に述べた「絞り値」「シャッター速度」「ISO感度」で露出が決まることが,なかなか頭に入らないのではないだろうか.
さらに任意のシャッター速度,かつ任意の絞り値ならば,それに応じてISOが可変して露出が決まるというような,イレギュラーな設定も自由自在である.
この「非モードダイヤル」方式はFUJIFILMのカメラによく見られた.けれど最新モデルのX-H2Sでは残念ながらモードダイヤルに戻されている.
またキヤノンのフラッグシップモデルであるEOS-1D X Mark IIIは,ダイヤルではなくボタン方式だが,基本的な考え方は非モードダイヤルである.
どうもあまりにもモードダイヤルに慣れすぎてしまった感じがする.件のFUJIFILMのようなカメラを手にしたとき,果たしてスムースに操作できるだろうか心配になってきた.