陰キャ、新年会に出席する
昼の仕事において、オレのレア度は高い。週一回しか出社しないからだ。だって通勤に一時間以上かかるんだもん。時間の無駄じゃん。
だから「帰りにちょっと一杯」なんていうこともほとんどないし、企画された飲み会もほとんど出席しない。
とはいえ、同僚と仲が悪いわけでも存在感がないわけでもなく、寧ろ変わってて話しかけると妙なことを口走る変なヤツと思われいる節はある。
会社ではヒッソリと生きていきたいんですけど、見た目がそうさせてくれない。加えて副業は実名でやっているので身バレしているから、なおさらである。だけど、人前に立つのがとんでもなく苦手で、会議だろうがイベントのステージだろうが、すぐ「あばばばばばば!」となるし、会話の割り込みのタイミングもわかんねぇし、準備してきたことを言えずに、余計なことを口走って、毎度、家で恥ずかしさを噛みしめる始末。つまりは無理をしている陰キャなんですね。
最近はずいぶん慣れて、それで仕事がもらえるならいいかなーと、陰キャながらも頑張ってやっているんですわ。
で、久しぶりに会社の新年会にでもでるかと。そしたら”各々の所信表明を……”などという事態が発生。「ああ、こういの嫌いなんだよなあ、早く、そつなく、終わらせたい!」と思っていたら、ですよね。オレの順番は最後ですよね。ええ、なんとなくわかってました。
「あ!映画評論家だ!」
と声が聞こえる。ああ、もうそういうことを!なぜいうのか!そっとしておいてくれないのか!やるしかねぇのか。キャラ替えを!
「はぁい!みなさんこーんばーんわーーーー!!!(マイクを反対に向けアンサーを促す)〇〇社で悪目立ちしている氏家でございまぁす!」
やっちまった。だれか責任とれよ。
家に帰り、20円引きで買った塩むすびの塩味がより濃く感じる新年会の夜でした。