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ピアノのこと
15歳で受験を理由にやめてから、
音楽は聴く楽しみとなって20年あまり。
二年ほど前にピアノを弾き始めました。
聴きたいなと思う音楽が、
いつからかピアノばかりに。
思い出したのは実家で置物になっているアップライトピアノさんのこと。
そんなに好きなら、自分で弾いた方が楽しいのでは?
久石譲のsummerを弾けるようになりたくて、
実家に帰るたびにコツコツ練習を重ねてしばらく経った頃、
久しぶりに会った友人がピアノを始めていて、
ピアノ話で盛り上がり、
その友人が企画する発表会に参加させてもらうことになりました。
そもそもは自分のために再開したピアノさんに、
みんなと楽しむ(人前で弾く)という事件が加わったのである。
(この共有する素敵さについては、後日また書きたい)
ほんと〜に亀のようにしか楽曲が進まないし、
譜面をスラスラ追えるようになったところで、プロが弾くようにはもちろん上手くいかない。
それでも、音楽を奏でることは、聴くだけでいるよりも、
圧倒的に楽しい。
と、思う。
(聴く楽しみも、今でも大好きなのですが)
楽譜を見ながら知っている曲を練習することは、
いつか誰かが作ったスコアをなぞる行為にすぎないかもしれない。
だけれど、
それでも、一瞬一瞬に創造性があって、
この音をどういう風に鳴らしたいのか、とか、
楽曲の解釈をどう技術的に表現するのかとか、永遠に遊ぶことができる。
そして、自らの込めたエネルギーがメロディーという「音」としてすぐ返ってくることに、始めは衝撃的に感動した。
写真と違って、そこにタイムラグがない。
そのエネルギーに、空間全体に包まれる。
子供の頃にもこういう感動があったかもしれないけど、
こんなに気づいていなかった。
そして、プロの音がどれだけ繊細に巧みに組み上がっているかに、
以前よりも感動するようにもなった。
ピアノを始めた、と、何人かの人に話したら、
「いいなぁ」と言われて、
多くのみんなが、幼少期にやってそのままだけど、
また弾いてみたいと思っているんじゃなかろうか。
そんなあなたに、
大人になって奏でるピアノは、
格別に素敵だ
と、熱弁したい。
ちょっとでもやってみたいとか、興味があったら、
ぜひ奏でる楽しさを一緒に味わいたいのです。
楽しい器、と書いて、
がっきと読む。
なんて素敵。
(写真は、自宅練習用の電子ピアノ。と、
見守ってもらっている奈良さんの絵)