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ひかりになった日

新年が始まった日。
一通のメッセージを受けて、彼女の命が続くことを願っていた、ちょっとした緊張状態に終止符が打たれた。

一年以上前、最後に会った品川のカフェでブランチをした光景を思い出す。
メッセージのやりとりを思い出す。
どんなに肉体が追い込まれても、強い瞳と明晰な心で、いつもたくさんの言葉を紡いだ彼女。
その姿そのもので、みんなにすごい勇気を放っていた彼女。

あの人の命が続いてほしかった、
とか、
そう願ってしまう自らの心模様とは、一体なんだろう。

巡る思いを味わいながら近所をゆっくり散歩していたら、
光になったあの子のエネルギーが、空を満たしているのを感じた。
肉体の制限を超えてくれたおかげで、あの美しい存在を全体に散りばめてくれている。

命って光なんだ、やっぱり。
誰しもこんな風に終われるのなら、
生きるって儚い夢みたいなもので、
何もしなくても、
存在とはいつも、輝いている。

そんな気づきと共に迎えた二〇二一年。

闘病で心身を奮い立たせていたあの子に訪れた、
今安らかな眠りに感謝。

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