お笑いを通して振り返る2021年
もうすぐ2021年が終わりますね。今年もエンタメに沢山救われたし、自分を知るきっかけを沢山貰いました。ということで、エンタメを通して、2021年を振り返ってみようと思います。全部のエンタメについて語ってたら長くなってしまうので、この記事では「お笑い」に絞って語ります。
今年は幼なじみコンビを追いかけた1年でした。
まずは小学生からの幼なじみコンビ、Aマッソ。去年の THE Wのネタの面白さと発想力に衝撃を受けて興味を持ち始め、「トゲアリトゲナシトゲトゲ」という3時のヒロイン福田さんとラランドのサーヤさん、Aマッソの加納さんで今年の4月からやってるお笑い番組をきっかけに、本格的に追いかけるようになりました。
我の強さを隠しきれないカリスマ加納さんと、異次元の発想を持つ天然のボケの天才村上さんのコンビ。面白さはもちろん、加納さんの聡明さや、お2人の関係性にも惹かれるものがあります。
私は勝手にお2人の事を、ドラマgleeのブリタナの恋愛感情ないverだと思ってるんですが、伝わる方いますか?
棘がありつつも、才能溢れ、カリスマ性があるサンタナ(加納さん)。天然物のボケ、愛嬌溢れる天才なブリトニー(村上さん)。ブリトニーと村上さんの、私はあなたの選択を受け入れるよ、そして全力でサポートするよという器の大きさ(愛の大きさ)。そして周りからは下に見られがちなブリトニー(村上さん)を1番評価し、頼りにしてるサンタナ(加納さん)(加納さんの場合は評価しているというより、村上さんの謎の生態に惹かれているという方が近いかも?)。愛ですね〜〜。
あと、お2人の生き方にも勝手に勇気を貰っています。30歳超えても幼なじみと好きなことやって、自分を曲げずに実力でここまでのし上がってきたお2人、本当にかっこいい。
加納さんのエッセイ「イルカも泳ぐわい」もすごく良かったです。
村上さんはこの本を“現実県とファンタジー県の県境にある焼肉屋”と評してたのだけど、まさにその通りで、加納さんの脳内にあるアトラクションに乗せてもらった感じ。加納さんの突飛で面白い独特な発想と、それを表現する言葉の愉快さが本当に楽しい。
でも、何故か読んでて泣けてくるんですよね。加納さんってお笑いのことになると一直線すぎて周りが見えなくなることもあるけど、ああ見えて人の優しさや隠した意図に敏感に気付ける方なんですよね。そして人の感情に気付いた上で、相手を笑わせたいという気持ちが強い方。
自分と違った特徴を持っている人を愛せる“人間愛”の強い人でもある。全ての人に愛を持って、想像力を働かせて面白がれる、真の“芸人”だと思わされる文章でした。何回も読み返したくなる本です。
本と言えば、EXIT兼近さんの書いた小説「むき出し」もすごく良かった。あんなに小説で心を動かされたのは初めてでした。これについては前にnoteで語ったのでそちらをどうぞ。
EXITは漫才も面白いけど、何より人間性が好きです。恋愛の話が出た時は頑なに「彼氏」「彼女」ではなく「パートナー」と呼んだり、先輩芸人の嫌な感じのオネエ弄りは自らが爆弾発言をしてカットに追い込んだり。お笑い界で上手く立ち回りながらも何とか自分達の正義を通そうともがいている姿がとても好き。
幼なじみコンビの話に戻ります。Aマッソの他に今年追いかけた幼なじみコンビは、ハライチ。こちらは幼稚園からの幼なじみコンビ。結成15周年だったので、上半期はコンビで色んな媒体に出て下さいました。お2人ともそれぞれ個人でも活躍されているけれど、2人一緒の時がやっぱり面白いと思っているので、楽しかった。特に金スマが良かったですね〜幼い頃からお互いを好きすぎるお2人、良い関係性。
ハライチのターンリスナーなんですが、今年特に好きだったのはBiByeのトーク。あとはM-1の振り返りトークですね。
そう、M-1!ラストイヤーで数年ぶりに出てくれました。敗者復活で勝ち上がり、決勝の舞台でやりたい漫才をやり切る姿、本当にかっこよかった。鳥肌が立ちました。ハライチを応援してて本当に良かった。
M-1後、「自分達はM-1で優勝出来る漫才師ではなかったけど、それで良い。これからも違うパターンの漫才を作り続けるんだ。」と仰った岩井さん。M-1を卒業したハライチのこれからの漫才も楽しみです。澤部さんを1番面白く動かせるのは岩井さんだし、岩井さんの発想を1番面白く表現出来るのは澤部さんだと思っているので。
その他にも、色んな芸人さんに楽しませて頂きました。
2月に見た空気階段の単独ライブ「anna」。傑作でした。素敵な短編集を読んだような読後感。まるで日常の心温まる一コマを覗き見させて貰ったような優しい世界観でした。空気階段は今年のKOCも優勝しましたね。納得の優勝でした。
KOCも本当に良い大会だった。個性強いキャラを笑いものにして終わるのではなく、ハートフルな展開に持っていくような優しい世界観のコントが多かった印象です。お笑い界の良い変化を感じた大会でした。
11月にはNON STYLEの20周年ツアーの千秋楽公演を見ました。漫才7本、全部面白かった。ノンスタってコント漫才をイメージする方が多いと思うんですが、最近はお2人の会話(というか言い合い?)をそのまま発展させたようなしゃべくり漫才も多くて、それもとても面白いんです。家族と一緒に過ごす時間を大切にしたい石田さんは最近仕事をセーブしているようですが、それでも定期的に新ネタライブをやり、毎週YouTubeに漫才を上げています。本当に漫才を愛している方なんだろうな。おすすめのしゃべくり漫才置いておくので、良かったら見てみて下さい。
しゃべくり漫才と言えば、ダイタクという双子のコンビの漫才がとても好きです。こちらは生まれる前からの幼なじみコンビですね。全部双子という特徴を生かしたネタなんですが、達者で本当に面白い。全部のネタがドストライク。これから先もずっと漫才を見続けていきたいコンビなので、そろそろM-1決勝に行って欲しいですね。準決止まりが数年続いてるので。来年に期待のコンビです。こちらもオススメのネタ置いときます。
来年といえば、ウーマンラッシュアワーの村本さんが遂に来年3月に渡米するらしいです。生の劇場で見て1番面白い漫才師はウーマンだと思っているので、寂しい。今年はあまり見に行けなかったので、来年渡米前に何度か見ておきたいです。渡米しても定期的に戻ってきて、単独ライブとかやって欲しいなぁ。
他に今気になっている芸人さんは、蛙亭、ヨネダ2000、インディアンスあたりですね。蛙亭はハライチに共通するものを感じるし、ヨネダ2000は芸歴も浅いのにネタが天才的に面白い。インディアンスの漫才はボケ数が多くてひたすら楽しいし、田渕さんの人柄の良さをM-1の度に感じるのでそろそろ報われて欲しいです。
今年印象に残っている芸人さん達はこんな感じ。やはり私は、ネタを大切にしている芸人さんが好きなようです。
来年はどんなネタに、芸人さんに出会えるんだろう。2022年も、こんな風に楽しく振り返れますように。