人生最大の嘘。
誰もが、生きていたら嘘をついたことがありますよね。
たぶんみんな。
友人との会話の中での、他愛のない冗談のような嘘や、
ずっと後悔するような大きな嘘。
もしかすると人生を変えてしまうような嘘をついたことがある方もいるかもしれません。
私の人生最大の嘘は、今から20年近くも前についた嘘。
その時私は小学1年生くらい。
たぶん。
年齢も、担任の先生の顔や名前も覚えてませんが、
その時ついた嘘と嘘をついた相手がクラスメートのT君だったことははっきり覚えています。
絵を描く授業。
芸術や美の意識を母親のお腹に忘れてきた名もなき少年は、
絵の上手なT君に今日もばかにされる。
少年はT君が嫌いだ。
だいたいのことを自分より上手にこなす嫌なやつだ。
T君が席を離れた隙を見て、
少年はその上手に描かれた絵に落書きをした。周りの目を盗んで俊敏に。
ぐちゃーっと。
少年は急いで自席に戻り、
アリバイ作りのために友達と楽しくお喋りする。
自席で喋っていたことを印象付けられるよう、
しっかり盛り上げるのがコツ。
狡猾さは母親のお腹から持ってきた。
たっぷりと。
T君が席に戻ると自慢の絵が汚されている。
すぐさま先生に言いつける。
見えすいた嘘の泣き顔を作り、先生を使って犯人探しを始める。
嫌なやつだ。
少年は嘘をつき通し、
公開処刑を免れた。
T君は犯人を晒し上げることができず悔しそう。
今、こちらを睨んでいた気がする。
担任の先生はどう思っていたのだろうか。
犯行を目撃したクラスメートはどうか。
今でも嘘をついてしまうことはある。
この時の嘘がきっかけで嘘をつかないと誓った、
みたく綺麗事は言えないけれど、
今でもこんなにはっきり覚えてるんです。
なぜかね。
学校なんて行く意味ない、とか。
勉強なんか家でも、一人でもできるとか。
義務教育もオンライン授業が世界標準だっていう記事を見ました。
最近いろんなところで耳にするんです。