臨月に子宮口が硬いと難産になりやすい?柔らかくする方法4つ
妊娠36週をすぎると、いよいよお産が近づいていることを実感します。
無事に、そしてスムーズに出産したいと考える女性は多く、それには子宮口の柔らかさが重要、という話を聞いたことがあるかもしれませんね。
子宮口が硬いと難産になる、柔らかいほうが良い、など、さまざまな情報が溢れていますが、正しい知識を学ぶことが大切です。
ここでは子宮口について詳しくご紹介します。
1.子宮口ってなに?
子宮口とは、赤ちゃんが出てくる場所、つまり子宮の出口のことをいいます。
妊娠中は赤ちゃんが出てこないように、子宮口が硬く閉じられていますが、出産が近づくとホルモンバランスにより、少しずつ開いていきます。
子宮口の硬さは自分で確認することは難しく、妊婦健診の内診で確認してもらえます。
2.臨月前に柔らかいのは大丈夫?
妊娠37週をすぎると、いつ赤ちゃんが生まれても問題のない正期産に入ります。
それまでは子宮口は硬く閉じられているのが一般的ですが、もし妊娠37週までに子宮口が柔らかくなっている場合は、早産になってしまうリスクが高まります。
この場合、できるだけ妊娠37週まで赤ちゃんが生まれてこないように、安静にすることが求められることもあります。
子宮口の状態と妊娠週数によっては入院をすることも。
また、妊娠中期に子宮口が柔らかくなっていると、「子宮頸管無力症」の可能性もあります。
この場合は、医師の診断に従って安静にしましょう。
3.臨月に子宮口が硬いとどうなるの?
では反対に、臨月を迎えても子宮口が硬いままだったら、どうなってしまうのでしょう。
「子宮口が硬いと難産になる」という話を聞いたことがあり、不安に感じている人もいるかもしれませんね。
ここでは子宮口の硬さと難産について見ていきましょう。
①子宮口が硬くてもほとんど問題なし
子宮口の硬さは個人差が大きいの一般的。
臨月に入ってから少しずつ柔らかくなる人もいれば、お産の1週間くらい前から柔らかくなる人もいます。
一方で、陣痛が始まってようやく子宮口が開き始める、という人もいます。臨月になっても子宮口が硬いといわれても、お産が近づけば自然と子宮口は開いていきます。
健診で「子宮口はまだ硬い」といわれても、さほど気にする必要はありませんよ。
②予定日を過ぎても硬い場合は難産のリスクも
臨月になったのに子宮口が硬いといわれても、ほとんどは問題がありませんが、出産予定日を過ぎても子宮口がまったく開かず、硬いままになっている場合は、難産になる可能性もゼロではありません。
正期産をすぎると胎盤機能が低下し、胎児に悪影響を及ぼす可能性も。その場合、陣痛促進剤を使用したり、帝王切開での出産となったりする可能性があります。
4.子宮口を柔らかくする方法4つ
できればスムーズにお産を進めたい、と考える人は多く、お産までに子宮口を柔らかくしておきたい、という人もいるのではないでしょうか。ここでは子宮口を柔らかくする方法をご紹介します。
①適度な運動を取り入れる
まずは適度な運動を取り入れましょう。子宮を支える「骨盤底筋」をほぐすことで、お産のときに使う筋肉がリラックスし、子宮口が柔らかくなりやすいといわれています。
股関節を中心にほぐすようなストレッチやスクワットなどがおすすめですよ。
また、出産までにウォーキングなどの適度な運動を取り入れることで、お産に備えた体力づくりもできるので、一石二鳥です。
②温活をする
体をしっかり温める「温活」も、子宮口を柔らかくするのに役立ちます。
血行が良いと体の活動が活発になり、筋肉をほぐす役割も期待できるので、体を温めることで子宮口を柔らかくすることにつながるんです。
毎日湯船に浸かるのが理想ですが、難しい場合は「3つの首」を温めるのもおすすめ。
手をお湯で温める、足首が隠れる靴下を穿く、ネックウォーマーを使うなど、手軽にできるものから始めてみてくださいね。
③バランスの良い食事を摂る
お産が近づくと子宮が下がり、食欲がアップする人は少なくありません。
臨月で急激に体重が増えると、お産に支障が出ることも。
バランスの良い食事を心がけて、産道に脂肪がつかないようにすることも大切ですよ。
体を温める作用のある食材を多く取り入れるのもおすすめです。
④病院での処置
子宮口を自分で柔らかくするのは難しく、医師の診断によっては子宮口を柔らかくする処置をすることも。
妊娠40週を超えても子宮口が硬い場合は「卵膜剥離」という処置を行い、自然に陣痛が来るようにサポートします。
破水や陣痛が起こっているのに子宮口が硬い場合は、陣痛促進剤などを使います。
5.まとめ
お産が近づいているのに子宮口が硬いといわれてしまうと、
「スムーズに産めるかな」
と不安になってしまうこともあるでしょう。
子宮口の硬さは個人差があるので、臨月になって硬いといわれてもほとんどは問題ありません。
お産を迎えるその日まで、自分でできることを取り組みながら、赤ちゃんと会える日を待ちましょう!
助産師/高木奈美
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