大内晴樹

怪獣大好きナレーター HP:https://www.narrator-halsan.com 週1ペースで更新。 『ウルトラQ』『シン・ゴジラ』が好き。 好きな怪獣はテレスドン。

大内晴樹

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最近の記事

金城哲夫の脚本

前回に引き続き、初期の怪獣特撮を形作った金城哲夫について語っていく。 脚本の傾向彼の脚本のスタンスはわかり易い。 傑作と名高い『ウルトラマン』30話「まぼろしの雪山」ではそれが際立っていた。 あらすじは以下の通りだ 夏でも雪に包まれている飯田山。そこに伝えられる怪獣ウーの目撃報告があり、科学特捜隊は現地へ向かう。「雪ん子」と呼ばれる少女ユキはウーとコンタクトを取っていることから地元住民に忌み嫌われていた。ユキを守るかのごとく、ウーは麓のスキー場に出現する…。 元々ユキは

    • 怪獣特撮は28歳に創られた

      ウルトラシリーズの成り立ちと、第二次大戦後の沖縄は、切っても切れない関係にある。 28歳にして、初期ウルトラシリーズ3作品(『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』)の企画・シリーズ構成を手掛けた金城哲夫という男がいる。 彼の出身地沖縄は、当時「外国」だった。金城は日本と沖縄の架け橋になろうとし、生き急ぎすぎた結果37歳という若さで亡くなった。 金城哲夫の生涯0歳  東京の芝で誕生 1歳  親と共に沖縄に帰郷 3歳  太平洋戦争勃発 6歳  終戦 16歳 東京の

      • 人間の「品種改良」、あなたはどう思う?

        自分が変化しない状態で他人に変化を求めるのは怠惰で傲慢だ。 そんな状態では関係は長くは続かない。当たり前の話である。 これは人間関係だけ言える話では無いと思う。 近年、もはや改めて語るまでもなく、地球温暖化やエネルギー問題など 各所で様々な問題が叫ばれている。 乱暴にひとまとめにして仕舞えば、これらは「自然界に強いている変化」と 「人類の変化」の釣り合いが取れていないから発生する歪みだ。 自然に無理を言わすなら人類もまた何かしらのフォロー・ルールの変更が必要だ。当たり前

        • 金属バットで殴られたい

          たまに金属バットで後頭部を殴り飛ばして欲しくなる。 性壁ではない。逃避願望の一種としてだ。 大学時代、空気読めない事を言って沈黙が流れた時 新卒時代、連絡ミスを上司に報告しなければならない時 会計士事務所で、申告期限2日前のお客さんの資料(引越し用段ボールいっぱい)を渡された時 収録でやらかして、スタジオの空気がキンッキンに冷えた時 私は金属バットで殴って欲しかった。 よく「辛かったら逃げ出せばいい」なんて言われているが、人間が逃げ出せる範囲なんてたかが知れている。 イン

          怪獣のルーツは天皇制にある

          日本特撮は『キングコング』から産まれたと言っても過言ではない。 「特撮の神様」円谷英二氏は、外国から取り寄せた映画『キングコング』のフィルムを分解し、一コマ一コマ徹底的に分析したという。 氏が特撮監督をつとめた『ゴジラ』では電車を襲うシーンがあるが、構図等、「本家」と非常に似通っている。 そんな氏が手掛けた和製キングコング作品として、私の心に残るのが 初のTV特撮番組『ウルトラQ』第2話「五郎とゴロー」(1966年放送)だ。 あらすじ五郎という唖の青年は、親も兄弟もない

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          名著『野生の思考』とウルトラマンの共通点

          つい先日、公開日が延期となってしまった『シン・ウルトラマン』 昨今コロナウィルスの第4波が〜などと報道されており、残念な反面、仕方ないとも思うこの頃である。 予告動画の修正版が投稿され、ますます公開が待ち望まれる今作。 今回は、予告映像に映っていた1960年代の構造主義の名著『野生の思考』と、以前投稿した記事の内容も踏まえて語っていきたいと思う。 前提として、これまでの記事の内容を要約企画・脚本の庵野秀明はウルトラマンをあくまで一宇宙人と認識しており、 おそらく『シン・

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          何故マイナー怪獣が出演するのか?

          1月29日『シン・ウルトラマン』の特報動画が公開された。 現時点で登場が確定している怪獣は2体 ネロンガ ガボラ どちらも初代ウルトラマンに登場した怪獣である。 しかし有名どころならバルタン星人など幾らでもいる。 何故、決して有名とは言えないこの2体をチョイスしたのだろうか? 3行で紹介電気を食べる怪獣ネロンガの登場は、 初代『ウルトラマン』第3話「科特隊出撃せよ」 「江戸時代に退治されたはずの怪獣ネロンガが実はまだ生きていた。建設された発電所の影響で電気を食べる怪

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          「シン・ウルトラマンが気持ち悪い」

          2021年の夏にいよいよ公開される『シン・ウルトラマン』 ファンからの期待が寄せられる中、発表された新しいウルトラマンのデザインはちょっとした話題になった。 「怖い」「気持ち悪い」「不健康そう」などのネガティブな意見や、「宇宙人ぽくて良い」「リアル」など様々。 この奇怪な造形のから、キャラクタービジネスとして消費されてきたこれまでの「ウルトラマン像」からの脱却の意思を強く感じた。 食い潰されてきたウルトラマンhttps://www.amazon.co.jp/dp/B00E3

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          「怪獣と宗教」〜海外輸出の障害〜

          2021年3月31日、アメリカで『ゴジラVSコング』が公開される。 日本は遅れて5月14日。 1962年ライセンス提携を受けた東宝が制作した『キングコング対ゴジラ』の60年越しのリメイクである。 上記はスペインのKFC公式Twitterの投稿。 「新しい」ハリウッドゴジラはそれなりに愛して貰えている様子だ。 遡る事23年、ハリウッドでのゴジラ製作は大失敗で幕を開けた。 ご存知ない方向けに説明するが、現在ハリウッドで制作されているゴジラはいわば2代目である。 1998年に

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