敦明親王出家騒動―敦明親王と道命阿闍梨―
藤原行成の日記『権記』に、道命阿闍梨と恵心僧都が、敦明親王を唆し、出家させようとしたという記事があります。長和元年十一月二十四日のこと、敦明親王の父三条天皇が即位した翌月です。
これより後の話になりますが、道命阿闍梨が三条天皇の為に祈祷したところ、体調が回復したことが。
道命阿闍梨の父藤原道綱は、三条天皇の東宮時代から仕えていたこともあり、とても信頼されており、道命もまた、三条天皇のもとをよく出入りしていたように思えます。
源信(恵心僧都)は道命阿闍梨の兄弟弟子です。
しかし、もし、誰かが、後一条天皇の次の皇位を巡っての策略をはたらかせていたとしても、まだ、その件は決まっていませんでしたし、敦明親王が出家していなくても、三条天皇には、あと三人皇子がいるので、次の東宮候補を減らそうとしていたなら、ちょっと気が早い話。
ひょっとして、敦明親王に思い悩むことがあったのか。
とても気になる話です。
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