山のなっきーに会いに行くのは、
なっきーに会いに行ってきました。
やっと会えた。
とても、嬉しかった。
なっきーを待つ場に来る人は様々だ。
もちろん、白くてお高そうなデッカいレンズのカメラを首から提げている人も沢山いる。
彼らの中には、わりと大声で(というか、小声ではないふつうの声量で)ずーっとおしゃべりする人が、けっこういる。
聞く気がなくても、当然聞こえてくるわけで。
なきうさぎ、オコジョ、モモンガ。
そういうのを撮影に行って、コンテストに出してるとか個展を開くとかポストカードがとか。
私は、どんな分野の写真もフォトコンに出したことがない。
出してみようかなーとうっすら思ったことはあるけど、どうも気がすすまなくて結局出していない。
私は、人と競るのがとてもキライだ。
誰かに評価されて順位をつけられて賞が欲しくて。
そういうの、私はきっとイヤだなと思っている。
コンテストだの何だのおしゃべりしている人たちの中には、かなりえげつない撮影をする人がいる。
野生生物たちのことを、本当に考えているとはとても思えないのだ。
もちろん、ちゃんとルールやマナーを守っているカメラマンのほうが多いはずだし、
撮り鉄がよく問題になるけど、あれだってほんの一部の人が迷惑行為をしているわけで、
そういうの、判るんだけど。
あんな撮影の仕方をしてまで、賞が欲しかったり、イイネが欲しかったりするなんて、ドン引きしてしまう。
じゃあ逆に、私はなんでなっきーを写真に撮りたいんだろう。
写真なんか撮らないで、じっくり観察してくればいいんじゃないのか。
重たい機材を担いで山を登って、
結局その写真は、どうするんだろう。
そうじゃなく、
私は、なっきーに会いたいだけなのだ。
人が集まる場所は、どうしても環境が破壊されがちで、それを見るのがツラくって、だから私は山のなっきーに会いに行きたいのだ。
なんだか、私は色々なものを避けてるだけに思えるなぁ。。
ファーで作っているなっきーのほうは、なかなか気に入った形にならなくて、何度も作り直したりしていてちっとも進んでいません。
でも、それが楽しい。
そうなんだ。
山のなっきーに会いに行くのは、その過程が楽しいのだ。
片道何100kmも走って、大汗かいて山を登って、風に吹かれてふるえるほど寒くて、静かに待つ。
そうしてなっきーに会えたら、それが嬉しいのだ。