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小説《魂の織りなす旅路》

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光たちからのメッセージ小説。魂とは?時間とは?自分とは?人生におけるタイミングや波、脳と魂の差異。少年は己の時間を止めた。目覚めた胎児が生まれ出づる。不毛の地に現れた僕は何者なの…
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2023年1月の記事一覧

連載小説 魂の織りなす旅路/連載時の目次

連載小説 魂の織りなす旅路/連載時の目次

〜 目次 〜
#1  【少年⑴】
#2  【少年⑵】
#3  【不毛の地⑴】
#4  【不毛の地⑵】
#5  【不毛の地⑶】
#6  【不毛の地⑷】
#7  【洞窟⑴】
#8  【洞窟⑵】
#9  【洞窟⑶】
#10  【胎児】
#11  【胎内⑴】
#12  【胎内⑵】
#13  【14才の少年】
#14  【7年分の涙⑴】
#15  【7年分の涙⑵】
#16  

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連載小説 魂の織りなす旅路#1/少年⑴

連載小説 魂の織りなす旅路#1/少年⑴

【少年⑴】

 少年は自転車カゴに長靴を放り込むと、颯爽とペダルを漕ぎ始めた。このままどこまでも気の向くまま自転車を走らせよう。

 ぼくは自由になる。

 昨夜から今朝にかけて降っていた雨はやみ、その名残りがかすかにアスファルトを滲ませている。空は青く雲ひとつない。快晴だ。
 少年はペダルを踏む足に力を込めた。軽やかに回転する2本の足が、少年を既知の風景から未知のそれへと誘(いざな)ってくれるだ

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連載小説 魂の織りなす旅路#2/少年⑵

連載小説 魂の織りなす旅路#2/少年⑵

【少年⑵】

 少年は通りから漂ってくる夕方の匂いが大好きだ。ここは焼き魚、ここは餃子、この家はカレーライス。ぼくがこうして歩いている同じ時間に、料理をしている人、テレビを見ている人、お風呂に入っている人がいる。夕方は、人々の息づかいが一番生々しく感じられる時間だと少年は思う。
 しかし、ここにはそれがない。どうやら人がいないのは雑貨店だけではないようだった。夕飯の匂いはどこからも漂ってこないし、

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