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You made me happy【サイレントヒル2クリアレビュー】

普段はアトラスゲーばかり遊んでいますが、大好きなゲームのリメイクが発売されたと言うことで、意気揚々とプレイ。

結論:
クオリティの高い別物

面白かった。とても面白かった。でも2度とやりたくない。裏世界なんてもうまっぴらだ。

思い出補正もあってオリジナルよりは何枚か劣るけど、それでも素敵なゲームだった。プレイして損はないので、ぜひ遊んでくれ!

※評価点の項目からネタバレありです。
※SH1,2,3,HCをプレイ済みのファンです。

プレイフィール

現代に蘇った悪夢

ジェイムスの車。
この中には・・・(ニッコリ)

最後にプレイしたのは十数年前。加えてPS2の3色端子時代だったので、HDMIのフルグラフィックにかなり感動。

当たり前だけど、現代のゲーム水準になっていて、「新作を遊んでいる!」という高揚感につながった。

おトイレ。サイレントヒル名物。

これによって、懐かしいけど新しいという奇妙な感覚に。
動かしているだけでも十分に面白いゲームだった。

みんな大好き▲様。美麗グラフィック。
サイレントヒルのアイドル。今回叡智度は控えめ。

ファンの一人として、「もう2度と日の目を浴びないシリーズだ」と思っていただけに、こうして遊べるのは素直に嬉しいです。うーん、よかった。

プレイした感触としては、「結構違う」感じ。
ただ単に忘れてるだけかと思って旧作を確認して見たけど、結構ガラリと変わったゲームになってた。

僕の印象だと、サイレントヒル2ってのは雰囲気ゲーで、戦闘はオマケ程度。だから、カメラワークとかバトルデザインがお粗末でもご愛嬌って感じ。

ここの部分にだいぶメスが入って、「ゲームとして一段クオリティが上がった」印象を受けた。これを賛とするか否とするかは人それぞれだけど、新規ファンのことを考えると、「賛」でいいんじゃないかな。

つまり、買いです。

極上の悪夢体験をしてくれ。
病院の裏世界なんて2度とやりたくない。

以下、詳細に入っていきます。
ネタバレ注意です。

評価点

悍ましさマシマシ

表世界でこれだぜ。嘘みたいだろ。
ようこそ裏世界

表現力が上がったということは悍ましさもマシマシになったということ。
本当に最悪でした。2度とやりたくない。

普通のホラーステージ、通称表面でも十分怖い。
というか全体的に暗い。暗すぎて進みたくない。

今回のリメイクで一番株を上げた(下げた?)のがコイツ。

トロフィーのスクショで申し訳。
プレイし直す気力もない。

マネキン。こいつが本当に厄介。

サイレントヒルのお約束は「ラジオが鳴ったら警戒」だった。
逆にいうと、ラジオが反応しなければ敵がいない=安全。
それなのに、こいつは動き出すまでラジオが反応しない。

ぼく「ラジオ反応なし!」→マネキン「いたよー^^」→ぼく「うわああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

これを何回やったことか。絶対に許さんぞ。いつもより多めに踏みつけるのはあるある。

おかげでダンジョン攻略中に気が休まることはなく、新しい部屋に入る時は必ず銃を構えて四隅を確認する羽目に。本当にこいつは・・・。

しかも、後半のステージではクモみたいに四足歩行で這いずり回る始末。開発に愛されすぎだろ。

単に敵が厄介というだけじゃない。
そこにサイレントヒル独特のいやらしさが乗っかってくる。

病院。本当に最悪。
もちろん裏世界もございます。

血と錆。鉄と金切音。この世の地獄とはまさにこのことか。

後述するリメイクの特色も合わせて、本当にプレイをすることに体力が要りました。このゲームは不愉快に溢れすぎている。

歩いているだけで怖い。
そこにいるだけで気持ち悪い。

プレイしてみて、久しぶりにあの感覚を思い出しました。最高だ。2度とやりたくない。でも新作が楽しみ。

変わっていないオリジナル演出

プレイ当初の手紙。
ちゃんと触れる。

僕がサイレントヒルに心酔したのは、スタッフのアイディアがきらりと光る作品だったからだ。

特にこの手紙のトリックは初見時に鳥肌が止まらなかった。この再現度合いも本作で期待していたものの一つだ。

結論から言うと、最高でした。文句なし。

ジェイムスはメアリーからの手紙をもらって、サイレントヒルに来るわけなんだけど、そもそも手紙なんて存在していなかった。

それが記憶の解放と共に変化していく様子がバッチリと表現されている。

最初の変化はエディー戦の後だ。

2度目の殺人

エディーを手にかけたことで、ジェイムスの記憶の蓋がぱかっと開く。
だからこそ、エディー戦後に手紙を調べると変化が起きている。

何も書かれていない。

なんのイベントやポップアップもなく、自然とアイテムが変化している。大半のプレイヤーはこの後のローラとのイベントで気がつくだろう。

そして最終盤。

W▲様の前では、しっかり存在している。

自分の罪と向き合った後は、

アイテム欄から消えている。

この一連のトリックがしっかり再現されていて、本当に嬉しかった。
ただ怖いだけのゲームじゃないところが大好きだ。

例の重量制限エレベーターでも、手紙は持っていける。小ネタ。
例の廊下も
再現バッチリ

ここにはあえて書いていない小ネタがたくさんある。
最初の車の中のお話とか、敵クリーチャーの話とか、バブルヘッドナースのお話とか色々。

一回プレイして満足感に包まれても、その後まだまだ味がする作品だ。
しかも、これから3やHCを初見で遊べるなんて羨ましすぎる。
その第一歩としても、ぜひ遊んでもらいたい作品。

時代が変わろうが、時が経とうが、名作は名作だと思う。
加えて、圧倒的な表現力をぶつけられる。

総合したゲームプレイの満足度は随一。本当に良いゲームだと思う。
だからこそ、数多くの人に遊んでもらいたい。

そして、裏世界で地獄を見てくれ。

不満点

ゲーム性の違い

序盤でHARDを後悔した

全体的に敵が強すぎる。
ゲーム体験としてはHCのような感じ。少なくとも、原作にあったエッセンス程度〜ではない。ゴリゴリのアクションゲー。

プレイ当初は原作のような遊び方で楽しんでいました。
HUDを消して、ジェイムスの首の動きだけでアイテムのありかを探す〜みたいなプレイ。

でも、敵が強いことやマネキンの仕様変更などなどで、静かに怖がるゲームじゃないことがわかって、見方も変わりました。

これはこれで面白い!と思う人もいるんだろうけど、個人的には雰囲気ゲーを楽しみたかったな。

特にHARDはかなりキツい。基本的に初見のゲームはHARDで苦しみながら遊ぶのが好きなんですが、今回ばかりはNORMALでクリアしました。それでも結構苦しかった印象。

細かな違い

やっぱり、作り直されたんだなぁとひしひし感じました。
微妙な箇所の違いに敏感になってしまう。

例えば、SE関連。全般的に変わっていて、少し残念でした。
回復アイテムを選択するSEだけが昔のまんまで、それ以外はガラリと変わった印象。

システムUIが少ないゲームだけに、少しの変化での違和感が大きかったです。ボワンみたいな音好きだったのにね。

後は ED。これも細かいところなんだけどね。

感動必須のウルトラシーン

オリジナルだと「You made me happy」、今回は「You make me happy」。本当に微妙な違い。

英語的にどっちが適切なのかはわからないけど、どっちかに統一してもよかったんじゃないかなぁと思うところです。

総評

サイレントヒルよ、永遠なれ

ゲーマーあるあるだと思うけど、ゲームジャンル別で1位を決めることがある。
RPGならこれ、アクションならこれ、みたいな具合に。

その中でホラーゲーム部門なら、サイレントヒル2が堂々の1位だ。2位はHomecoming。それくらいサイレントヒルシリーズには思い入れがある。高校生の頃に初めて遊んだホラーゲームで、一番好きな作品。

SH4あたりから追うのをやめてしまったけど、久しぶりに熱がぶり返してきた。それと同時に、新作が動いている事実が嬉しい。

遊んでみて思ったけど、とてもいいゲームだと思う。
サイレントヒルらしさを思い出すことができて、なんだかとても嬉しくなった。

このまま終わるのはもったいない。
Short messageをプレイしつつ、Townfallとfの続報を気長に待とうと思う。

もちろん、In Waterで ED。

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