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駄菓子

 明死製菓パロマの社長は外国籍である。
「私は、〇〇人である」と社内の訓示で発表した。社員1800名は、無表情だった。
 社長はカンニングペーパーに目を落とすと、ボッキ状態の陰茎にレプリコンワクチンを注入した。
「もう一度言います。私は、〇〇人である」
 泡を吹き始めた社長はお辞儀をするとそのまま前のめりの姿勢で壇上から落ちた。
 会場のスピーカーからRGサカナクションの名曲「雨上がりの夜空に」が流れた。歌っているのは無名のおじさんだった。社員達がざわついて、数人は社長を介抱するために近づいた。天井が開いて、まぶしい太陽が社員達を照らし、誰もがさわやかな気分になった。
 全社員が明死製菓パロマを退職し、会社が潰れて、社長はボッキした陰茎で会社を支えようとした。明死チョコレートと間違えて平べったいウンコを食べて、社長は少し元気が出た。

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