カレー1993
高校の裏口から自転車で町中華を食べに向かった。
昼間に学校を無断で抜け出すなんて、本来懲罰ものだ。
店の手前に自転車をとめた。
ニンニクの茎炒めと、ライスを注文。
その時だった。
窓の外、仁藤公二が改造自転車を見せびらかす風に現れた。農業科の実習が終わって昼飯を食べに来たのだろう。
のれんをくぐり、公二は白目をむいてニキビがすべて破裂して、「パケカーーッ」と言うと電話帳を読み始めた。小刻みに震えていた。カレーを注文した。
出来たカレーを一口食って、「俺たち百姓科は、個性で勝負するしかねえなあ、やっちゃうよ〜」と独り言をつぶやいた。
俺は自分の飯を食っていた。
公二はセンズリをしながら改造自転車に乗り、消えた。
その後、公二は学校で友人とホモ行為にふけり気分が良かった。
風鈴が鳴った。