Re: Hasami (3) メーカーとしての取り組み・中尾善之

Q1.前回のインタビューで「エネルギー効率の高い生産方法の導入、排出ガスや廃棄物の削減を目指しています」とお答えいただいた件に関して、お聞きします。まず、「エネルギー効率の高い生産方法」とはどのようなものでしょうか?

導入を予定している窯は使うガスの量を約半分にできる窯です。ただこちらはもう10年以上アップデートしていない設備なので最新の機能が何か付けられないものかを模索しております。

Q2.次に前回のインタビューでお答えいただいた「排出ガスや廃棄物の削減を目指しています」とは具体的にどのようなことでしょうか?

「排出ガス」はQ1での回答の通り、使うガスの量を約半分にできる窯を導入することによって抑えられると考えております。また「廃棄物の削減」は、商品にならないものでこれまで捨てていた陶磁器製品を砕いて原料に添加しリサイクル陶土として確立を目指しているものです。

Q3. 現在、サステナブル素材の使用 • 環境に優しい素材や再生可能な資源を使った磁器製品の開発は行っていますか?もし行っている場合、どのような素材を使用していますか?

焼き物を生産する上でどうしても一割近く出てしまう商品にならないものがります。これまでは捨てていたこれらの陶磁器製品を、砕いて原料に添加しリサイクル陶土として確立することを目指しています。現在、陶土として製品に使用できるというところまでは試験できているのですが、安定した生産をするための仕組みづくりや、生産するにあたっての新規設備、ほとんどの工程が分業であるから故の新しい取り組みへの理解の共有の難しさなどなど、現状まだ多くの乗り越えるべき課題があります。

Q4.原料のトレーサビリティ(追跡可能性)についてはどのように確保していますか?

大分類(陶土・釉薬・絵具etc…)は把握(追跡可能)できていますが、そこからさらにそれを構成する原料(例えば釉薬はどこの顔料とどこどこ産の鉱物が入っている等)までとなるとうちでは把握できておりませんので、現状各納入業者様に把握をお願いしているという現状だと思います。