無罪判決は間違えてもいい

前日の一審無罪->二審有罪とは逆に、今度は、一審有罪->二審無罪となった。

ただし、4事件のうち、無罪が認められたのは、1件だけ。無罪判決としては控えめ。
さすがに、推論だけで人を死刑にはできないだろう。
それでも、コメント欄は、無罪判決に否定的な意見が多い。

この無罪判決が正しいかどうかはわからない。
ただ、有罪判決は絶対間違えてはならないが、無罪判決は間違えていい。
それが「疑わしきは被告人の利益」だ。
そうでなければ、裁判官や裁判員は非常なプレッシャーにさらされることになる。そして、それが冤罪を生む。どこかに逃げ道を用意しておかないといけない。

結局、冤罪を生むのは、マスコミ、国民、評論家などの無罪判決批判だ。
こういったものが、裁判官や裁判員に無罪判決をためらわす。

この事件に限っては、本当に被告人に共謀があったかもしれない。たぶんそうだろう。常識的考えて。
でも推認だけで、人を死刑にしていては、10件に1件くらいは、本当に冤罪死刑だってそのうち、起こるだろう。

そして、記録社会の現在においては、いずれ死刑執行後に無実が証明されることも起こるだろう。
そうしたら、まず間違えなく、日本から死刑制度は廃止されるだろう。

死刑制度存続を本当に望むなら、推定無罪の原則は厳密に守らなければならない。


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