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もう一つの視点004‐義母と娘のブルー‐

あの家を出てもうすぐ3年。夫は優しいし、経済的にも安定している。3年前の生活とは180度違う。私は幸せを手にした。はずなのに、いまだにあの頃のことを思い出しては、あの義母にこの幸せがガラスのように壊されるのではないかと不安になる。父と二人で幸せに暮らしていた生活を義母によって奪われた時のように。
私は3年ぶりにあの家を訪ねることにした。幸せは誰かにしてもらうのではなく、自分の手でつかむものなのだ。扉を開けると目の前にはあの頃より少しやつれた義母がいた。義母は驚いた表情を見せたが、笑顔で私を迎え入れてくれた。新しい洋服も一緒にお出かけすることも私のお願いは何一つ聞いてくれなかった義母。これが最後のお願い。でも、叶えるのはあなたじゃなくて、私。
「ねえ、死んで・・・」

あの子がこの家から出て行ってもうすぐ3年。その間に二人の姉もお嫁に行き、私は一人きりで暮らしている。一人になるとどうしても昔のことを振り返ってしまうもので、あの子に辛くあたっていたことを思い出す。再婚した夫がすぐに亡くなり、残された血のつながらない娘の扱いに困っていた時のことを。もし、あの子にもう一度会えたら、ちゃんと謝りたい。そして、彼女の結婚を心から祝福していると伝えたい。そして奇跡は起こった。3年ぶりにあの子が家を訪ねてきたのだ。私は初めて愛をこめて彼女の名前を呼ぼうとした。
「ねえ、シンデ・・・」

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