何千年前から人は科学の様には進歩してない
人について
人と関わる事は何かと難しいです。
例えば占い
占い師は泥棒と売春とともに文明が始まって以来、絶え間なく、どの時代、どの文明にも、どの地方にも絶えることなく存在しました。
この答を知りたいと思う気持ちは、何千年前の人も令和の世に生きる日本人も同じです。それに対し先の運命を委ねるはいけないと、2,500年前にお釈迦様はおっしゃっています。つまり占いは良くないと、、ただし禁止は出家者向けです。在家者に禁止はしていないかは要確認です。
それには「すべての結果には必ず原因がある」ので自分で考えろと答も出されているのですが、、、、
このように本当は解りやすい教えがお釈迦様の教えのはずです。
※この占いと仏教については長くなりますので別の記事で書きます。
現代に通じる教え
お釈迦様の教えの中で初期の仏教に属する『シンガーラ教(善生教)』に書かれている内容は現代の日本人が読んでもあまり違和感を感じずに受け入れられるものでもあり、人は2,500年前のインドでも現在の日本でも基本は同じだなぁと思えるものです。
それは修行して出家する人向けでなく在家で生きて行く人向けのものでもあります。
仏教で説かれていることは本当にたくさんたくさんあります。もちろんその多くは出家になる人に対してのものが多く(占い等)、そうだなと思っても現代の一般人にはなかなか守れないものが多いのも事実です。
またその教えが書かれている『お経』も葬祭時に唱えてもらうもので、聴いても内容が解らずにお坊さんが唱えるBGMのようなもので寝てしまう人も多いのではないでしょうか?
私も同じようなものです。様々な仏教用語を四字熟語のような言葉の意味も聞けばその時はなるほどと思うのですが、断片的に聞いても日々の生活の中でそのままになってしまいます。繰り返しますが出家者向きのものが多いからです。
そんな中で仏教の専門家でないわたしたちでも、なるほど!と思える在家者向きの教えの一つが『シンガーラ教(善生教)』です。
まずシンガーラへの教えに書かれている内容。
参考書籍にも挙げている故中村元先生が解りやすく解説してくださっています。最近ではたくさんの中村先生のYouTube動画が挙げられています。
動画では内容もそうですが、動画の中で先生の使われている調べの様なきれいで正確な日本語にも惹かれます。
中村先生は今世紀を目前に1999年10月に86歳でこの世を去られていますが、その事績(特にサンスクリット語やパーリ語で書かれている仏典の解説や翻訳他)から国際的な仏教学の権威であり哲学者です。
先生を20世紀の三蔵法師(玄奘三蔵)や鳩摩羅什と言っても差し支えないのではないでしょうか?本当に偉大な方です。動画からもそのとてつもない知識がうかがい知れます。
どんなことが書かれているのか?
(簡単な)あらすじは
お釈迦様がいらした時代にシンガーラという若者がいました。
シンガーラの父親である長者は亡くなる前に息子であるシンガーラに「六方をそれぞれ礼拝しなさい」と告げていました。
シンガーラは父親(長者)の遺言を守りただただ六方を拝みました。このようにシンガーラは本当に素直な青年でしたが、親に言われたからやっているのであり、自分ではその所作を理解してはいませんでした。
この様子を見たお釈迦さまは、シンガーラに
「親に言われたからやるのではなく、意味を理解した方が良い」
と言いました。
そこでシンガーラに伝わるように解りやすく
六方とは人間関係の事で、
東・親子関係、
南・師弟関係、
西・夫婦関係、
北・友人関係、
上・出家者と在家者の関係、
下・主従関係
であり、これらの六つの関係を正しく守り幸福に暮らしなさいと説かれました。
形だけでは意味が無い、、設定からして現代にも通じるものです。
その中で今に通じる部分を抜粋し現代語風に改めて挙げます。
東・親子関係
介護が当たり前になるほど長寿になってきた日本、2,500年の時を感じないでしょ?
南・師弟関係
西・夫婦関係
北・友人関係
上・出家者と在家者の関係
下・雇用(主従)関係
まとめ
どうですか?
2,500年前のインドも令和の世の日本も人の本質はたいして変わっていないと思いませんか?
雇用主が従業員に能力に応じた仕事を与えること、仕事に適した給料を与えることや友人を自分と対等と思うこと、子供に教育を受けさせ先祖を敬う、親族を大切にして不倫をしない。etc、、
これが出来ていないから人間関係がぎくしゃくするんですね、昔も今も
2,500年以上を経た現代でもシンプルで違和感なく通用する内容です。
※参考書籍
他
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