インデックスファンドの為替リスク
たとえば人気のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)はドル資産です。
まず eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) はドル資産です。ただ買う人は日本円で買うわけですので円換算して表示されています。
ですからもともとドル資産なので、
ファンドを買うとき
円高になると買うときは少ない円でたくさんドル建て資産が買えます。
円安では買うときはたくさん円を出さないとドル建て資産は買えません。
ファンドを売るとき
買った時より円高になると売るときはドル建て資産の価値は減少します。
買った時より円安になると売るときはドル建て資産の価値は増大します。
為替によるリスクとは?
何回か取り上げているeMAXIS Slim 米国株式(S&P500) の目論見書を見てみましょう。
※三菱UFJ投資信託HPより
この目論見書に👇 為替相場の影響を受けますと書かれています。
という事ですね、
要するに買うときは円高の時に安く買い、売るときは円安の時に高く売る!といけば良いのですが、本来ほったらかし気味で長期投資が前提のインデックスファンド投資にはそれは似つかわしくありません。
どうしても時間(長期投資)に解決をお任せする事になります。
⓵ 米ドルなどを円と両替する際、為替が変動した影響で利益が減少するリスク
例えばですね、1ドルが105円のときに、105万円で10,000ドルの米国株や米国ETFに投資したとします。期間を置いているうちに投資した米国株や米国ETF資産が11,000ドルになりました。そこで利確し円に両替しました。為替は、1ドル105円が90円に変動していたとします。
と米国株や米国ETFの運用で10%増えたはずなのに105万円が99万円になっていますよね、
これが「為替差損」による為替変動によるリスクです。その逆が為替差益。
② 資産の価値が下がり、利益が減少するリスク
これは簡単に、その10,000㌦で投資したものが8,000㌦になった。あえて言うなら売却時も特にその損失を埋めるほどの円高にならなかったって事です。
為替ヘッジとは
これまでに書いた為替変動によるリスクの事と(利益の事も少し触れました)を述べました。
そのリスクに対応したものが為替ヘッジです。
結論から申しますと為替ヘッジありのETFや投資信託の商品のメリットは、
デメリットは
そして目論見書に為替ヘッジありと記されています。
為替変動の影響を減らせる事
為替ヘッジは「為替予約」をします。為替予約は、「○年後に1ドル=〇〇円で交換する」というように、交換する時期や条件を約束する取引のことです。江戸時代、大阪の米問屋が考えた米の先物の様に、為替相場がどう動いていても、その約束があるため為替変動の影響は受けません。
それは良い!最高やんか!
となるのですが、もちろんリスクもあります。
ヘッジコストが必要で、加えて為替差益が得られない事
為替予約にもデメリットはあります。ヘッジコスト費用が発生します。
そのヘッジコストは、為替予約を行う通貨間の「金利差」で決まるからです。為替予約は、「1年後に1ドル=〇〇円で交換する」というように、交換する時期や条件を約束する取引のことでしたね、
となれば金利の低い日本と金利が日本より高い米国では資産運用をするだけで、カンタンに利益を得られることになりませんか?
それを防ぐためと公平を期すために「ヘッジコスト」が設定されています。
金利の高い国での資産運用が有利なのは当然です。これが日米の場合米国に投資が集中してしまうからです。
図の場合、双方の例えば金利差3%あればそれに該当する金額がヘッジコストになり、ヘッジコストを支払うことで「金利差」による有利・不利を解消しています。
まとめ
一長一短!