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原作読み終わった勢のアニメ版アクロトリップ5話までの感想(率直に面白い!)

2024年10月(2024年秋アニメ)から放送のアクロトリップがあり、原作はりぼんで連載して5巻で完結している作品です。
そちらをFODで5話まで見て率直に思ったことやこれからの展開など語っていきたいと思います。

原作との出会い

Amazonで面白そうな漫画ないかと見て目に付いたのがアクロトリップで1巻だけ無料なので読んでみたら予想以上に面白く、5巻全部2週見てしまうほど好きな作品です。
その漫画がアニメ化決定したときは凄く嬉しかったです!
ですが、アニメの制作会社がVoil(読み方は「ボイル」)という聞いたことのない会社で…
ウィキペディアや会社のHP見ても殆ど実績もない数年前にできたばかりの会社で、HPにアクセスしてみればわかりますがHPは結構簡素で「このような会社で作って大丈夫なの?」という気持ちでいました。

また、アニメ制作のスタッフは私の知識のなさもありますが、監督の経験のない人らしく…

アニメ放送前はそこまでの期待はありませんでしたが、FODで5話まで視聴したら原作と改変はあるものの原作の漫画をブラッシュアップし非常に面白かったです!
むしろこのような形でアニメ化してくださってありがとうございますと地図子みたいな気持ちになってしまいましたね。

あらすじ

中学生の伊達地図子は何に対しても興味が薄く友達もできない陰キャな女の子。ある日、親の転勤の都合で1週間おじいちゃんの住むなにが市に預けられるところから物語が始まります。
そのなにが市のパーキングエリアやデパートを訪れた後の帰り道に魔法少女(ベリーブロッサム)と悪のフォッサマグナという組織の総帥(クロマ)が戦っているところを目撃する。
そのベリーブロッサムの戦いを見てトキメキを感じ、親に相談した結果おじいちゃんの家のなにが市に住むこととなった。
ある日、推しのベリーブロッサムに対する悪の総帥であるクロマから参謀として誘われて…?と言った感じの内容になっています。


以下は感想に入り、アニメや原作のネタバレもありますので見ていない方は注意してください。


原作の内容からは結構改変されて物語が進むが各話通して面白く、各話の構成も素晴らしい

まず原作読んでいるのに関わらずギャグもなかなか面白い。
しかのこみたいな理解不能なギャグというよりはちゃんとキャラや展開に合ったギャグになっているので、違和感も少ないですし大笑いとまでいきませんがクスっと笑える感じで進むのも良いですね。

漫画原作ですが、りぼんのギャグマンガとして掲載されたこともあり比較的1話あたりのページ数も少なく各話が結構独立した話になっています。
ですが、そういう原作でありながらぶつ切り感もなく、独立した話でありながら唐突感のあるストーリー展開が少なく「こういうつなぎ方をしているのか!」だったり「この話を次にもってくるのか!」と関心させられてしまいました。
特に1話の前半はほぼアニオリになっており、おそらく原作の1話の話が怪人警報が流れるところから始まるので唐突感を失くすためと各キャラの顔見せや世界観を描くためのAパートの展開は良かったですね。
このまま原作通りに進めればアニメの2話あたりで地図子が参謀表明する話になりますが、アニメ3話まで各メインキャラの掘り下げをして原作で参謀後の話を参謀前の話に変えて徐々に悪の道へ入り込む地図子という展開を描けているのは良い改変だったと思います。
5話の展開も元は単話なのにクロマとベリーが大きく関わる回を話としてつなげながら続き物として描いている構成も上手く、最終的にベリーの感情が揺れ動くさまを描いていますし

結構Cパートが最後に入りますが、何気ないシーンがCパートの伏線だったり、Cパートで見せたシーンが後の話でも活かされていたりという形になってただ笑えるだけじゃないというのもよく考えられていますね。

5話まで見て、丁寧にストーリーやキャラの掘り下げが出来ていると思いますし、原作から話の流れは違っていますがアニメならではの改編で面白さが損なわれるというよりも更にこの作品が魅力的に映るやり方になっていたのが好印象です。

各キャラの魅力が濃く、まともなキャラがいないのにも関わらず好感が持てるようになっている!

極端なシリアスにはならず、ほのぼのとした日常が素晴らしいのもそうですが、悪事のレベルが低くポンコツなフォッサマグナ側のやり取りや魔法少女側の天然さや抜け目があったりと地図子、クロマ、ベリーブロッサム、マシロウのメイン4人組どれも好感持てて魅力的なキャラにしてくれています。
とりあえずこの作品にまともキャラが少なく馬鹿が多い!ですが、そのやり取りがたまらないですね!
一定以上のやってはいけないことのラインは意識しているのもあるからか、クロマの弱っちい悪事も暖かく見守りたいと思ってしまうほどですね。

3話でベリーブロッサムを自宅に連れて帰って看病する話がありますが、原作にはないベリーブロッサムの身体的な魅力や寝言の可愛さを十二分に描いて地図子のベリーに対する限界オタク感も増しているという一石二鳥の展開になって、ベリーと地図子の魅力が漫画より増していますし
地図子がベリーの寝た布団で寝るというのはもしかしたら原作ファンは否定的な面はあるかもしれないが、地図子の狂人なベリー推しなオタク感を出すためだったら(下ネタやお下劣ネタはないですが)自分は笑えましたし原作の地図子ならそうなってもおかしくはないと思ってしまいますね。

各キャラのデフォルメになったり顔芸するシーンは多いですが可愛く笑えますし
ベリーも天然なところがあり、特に5話はマジでベリーが神で何度も見返してしまいました…

地図子は悪の参謀でですが本業は中学生で、クロマは悪の総帥だがコンビニバイトして、ベリーは魔法少女ですが本業は高校生という設定になっています。ですが、学校でのシーンがそこまでなかったり、クロマもコンビニバイトしている設定だが、原作1巻で出たきり(もしかしたら自分が見落としているだけかもしれませんが…)
アニメだとそこの日常のシーンも多く、中学校での地図子は原作だと教室でのシーンが多かったですが、体育の授業や理科の授業のシーンを取り入れたりと工夫がありますし
ベリーの高校生という設定も学校でのシーンはそこまでないですが、通学のシーンが増えており、鞄の中にマシロウを入れて通学しているという一面が見れたのも良かったですし
クロマのバイト設定もアニメ初出は2話ですが、4話でもバイトしているシーンをちゃんと描いているのは好印象でした。

声優の演技

あまり声優がどうとかでアニメを見るタイプではないですが、このアニメはメインからサブキャラまで結構な有名声優が演じています。
メインキャラ4人組の演技やクロマの裏返る気弱な感じの声だったり地図子のツッコミによる演技も非常にキャラに合っています。
そして、ベリー演じる水瀬いのりさんの声の可愛さは素晴らしく3話の地図子の感情にならざる得ない…

気になったこと

・作画は並かそこそこ程度で、戦うシーンはやや作画枚数は少なめか?
非常にキャラの可愛さやデフォルメ具合が良くできていて、あまり作画のクオリティの部分は求めていませんが、まあ近年のアニメと比較して並程度のクオリティなのかなと思います。
ただし、たまに戦うシーンでもっとベリーの動くシーンを作っても良かったのではないかと思ってしまいました。
ですが、できたばかりのアニメ制作会社ということもあり、人的リソースや制作時間もありますので難しいところだと思いますが…

・原作の短編で読めるテンポ感はアニメだとやや劣ってしまうか?
原作はりぼんのショート・ギャグで連載されたこともあり、そのページ数の少なさからサクッと読めるようになっていました。
ですが、30分アニメになったことでややテンポ感は落ちてしまった印象はあります。
もっとテンポよく進めば面白くなる要素ではありますが、今の丁寧なストーリー展開を消すというのもよくはないかなあと思うところもありますので、現状でも良い感じなのなとも思ってしまいます。

総評

原作の良さとアニメでのオリジナル要素や話の改編がピタッとハマっており、ギャグもアニメになっても面白く、更に丁寧にキャラの掘り下げやストーリーを描いておりこのまま1クール通せば傑作の部類に入るアニメだと私は思います。
ただ、世間的には原作の知名度のなさもあり、配信の人気ランキングでもランクインしていないのが残念なところではあります…

銀魂のようなハチャメチャなテンションで過激なギャグや下ネタやパロディがあるわけでもないですし、ゆるキャン△のような美麗な背景や鬼滅や呪術回線のような迫力ある作画のバトルシーンがあるというわけでもないです。
ですが、作画は必要十分程度のクオリティはありますし、ギャグも小笑い程度に楽しめて、ほのぼのとした日常系に本作独自の魔法少女と悪の組織の可愛いやりとりというのは魅力的ですね。

原作は少女漫画ですが男が見ても十分に楽しめますよ!
クロマのようなイケメンキャラはいますが、恋愛要素は最低匂わせ程度ですね。ギャグもどの年齢層や性別関係なく笑えるものにはなっていると思いますね。

まほあこに似ていると言われますが、確かに設定上は悪の参謀に入る部分は似ています。
アニメ3話まで見ましたが、1話冒頭でいきなり悪側の魔法少女にマジアベーゼが変身し、アクトリの場合は参謀突入に4話までかけて描いているのと訳が違います。
そもそも序盤の設定だけで、まほあこはバトルシーンが結構多く追加の魔法少女が結構いますが、アクトリは基本的に4人組メインで変わることはほぼなくバトルというよりはコメディです。
個人的にはまちカドまぞくっぽいかなという印象ですね。
過激なサディスト要素や性的な要素がある時点で人には進められないですが…

皆さんも是非見てください!

これからの展開を予想

5話でベリーの心情を描く話をしたので次の6話はヒューが登場する回でしょうし、結構重要な回でもあり序盤の山場かと思われます。
7話以降に心愛とその執事が登場するのかと
また、名前は伏せますが、ちゃんと地図子に関する重要キャラもでてくるよね?(OPには出ており、公式HPのキャラ紹介に情報ないので気がかりです)
ただこのキャラの設定自体が今のアクロトリップのほのぼの日常の話には合わないでしょうし、もしかしたら批判も多くなるのではないか…と予想してしまいます。
ただ、そのキャラでもギャグで面白くなるというのがこの作品の凄いところで、マンガ読んでいた時もこいつが出てきた時の話は滅茶苦茶面白いですしもしかしたら作中トップクラスに好きなキャラかもしれないですね。

また、伏線もしっかりしている原作ですしギャグ要素中心な話の中にシリアス要素の強い過去回の話もありますので、過去回は今までも出てきましたがこれ以上のシリアスさになっているので視聴者がどう反応するかは気になりますし、アニメでどう表現されるのかも気になってしまいますね…

ただ、6話までやったところで原作の1巻がちょうど終わったくらい(それでもまだ一部の回が残っている)なので、1クールアニメだとしたらこの勢いだと2巻ちょっと進んだところ程度で終わりそうですがそれだとキリの良い終わり方にはならないと思ってしまいます。
果たしてアニメ化でどこまでやるのだろう…
おそらく地図子がダンテ変身までやるというのはアニメのPVで確認しているので、2巻は確実にやることはわかりますがここから3巻終わりまで一気に進めるの?とはならないと思いますね…
2クールアニメならしっかり描けると思いますが、1か2クールどちらかは情報がないので何とも言えないですし…


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