オジさんと呼ばれる日は近い
今日で4月も終わるらしく、ゴールデンウィークが始まろうとしている。そもそも昨日も、在宅勤務の父親がPCを開いていないのを見て、遂に仕事を放棄してしまったのかと落胆し、手帳を開いたときに初めて昭和の日であることを知った。それくらい平日なのか休日なのかもわからなくなっているし、GWも大学はオンラインでの授業があるらしいので、全くウキウキしない日々である。
ついこの前まで寒くてコートを着ていたのに、今日は半袖でコンビニまできた。時の流れは早いなとつくづく思う。
大学のオンライン授業だが、それはもう大変なことになっている。
一番印象に残っているのは、ドイツ語の授業だ。この授業はzoomで行われたのだが、高齢な教授にとってzoomなんて使ったことのないツールでの授業は苦しかっただろう。
授業が始まると同時に、通知が一件届いた。「ホストが全員をミュートにしました。」しかし、教授は出欠確認を始めた。名前を順に読み上げるが、返事はない。教授は「休みですね。」と言い、次の人を呼ぶ。画面には手を挙げ、口パクで「はい」と言ってるっぽい学生が順番に現れる。本当になんかのコントをしてるのかのようだった。
やっぱりおじいちゃん世代にはきついよなと思った。
僕たちは小さい時からインターネットは身近な存在だった。携帯を持ち始めたのも小学生だし、中学になればスマホを持っていた。
だから、自粛が始まっても「オンライン飲み会」をやったり、インスタライブをしたりと臨機応変に対応している。
オンライン飲み会
オンライン飲み会は最高だ。終電を逃すこともないし、お金も全然かからないし、その場で眠ることができる。
最近の若者は、LINEばっかで直接話さないと揶揄していたアダルトな方々も、こぞってオンライン飲み会をしているのは本当に滑稽だ。
ふと思ったことがある。オンライン飲み会とリアルな飲み会どっちが楽しいだろう。
リアルな飲み会には、やっぱり触れ合えるという良さがあるし、隣にいる人だけとも話せる。
オンラインでは、当然触れ合うことはないし、一つの話題しか同時には話せない。
やっぱり、リアルな飲み会の方が楽しいかな。と思った。
でも、このままコロナが長引いて、リアルな飲み会をしたことがない世代が出てきたら?
その人達はもしかすると、リアルな飲み会の良さは全くわからず、オンライン飲み会が主流になるんじゃないか?
そうすると僕たちはきっと「最近の若い奴は、全部オンラインで済ますんだよ。人の温かみを知らないよな」とかほざき、新世代たちにオジさんだと思われるんだろう。
スマホを使いこなせない両親を嘲笑して、昭和生まれの「最近の若者はオジさん」に苛立っていた僕も、いずれは令和人に嘲笑され、平成生まれの「最近の若者はオジさん」に成り上がるのだろう。
今きっと信じられないスピードで社会の形が変わっている。コロナが終わる頃には今の生活の方が新しい「当たり前」になっているかもしれない。
外で2m以上近づいてくる人間を非常識に思い、ドアノブを見ると想像力を働かせすぎて気持ち悪くなり、出社?登校?何それ。みたいな世の中になったとき、平成生まれの「最近の若者はオジさん」が大量に生産されてしまうのかもしれない。
自分が30代になって職場の飲み会で、新入社員と肩を組んだら「密です。」って言われる世界。
コンビニのお釣りを手で渡されたら、なんでトレーに置かねえんだよって思う世界。
子供に学生時代の話をしたら、「え!毎日学校まで行ってたの?しかも満員の電車に乗って?」ってバカにされる世界。
今は笑えるかもしれないけど、これが当たり前になる時が来るかもと思うと、怖さ半分楽しみ半分だ。
だって加持祈祷してる卑弥呼に、「あの、もう専門家の意見とか聞いて政策立ててますよ」って言ったら驚いちゃうもんな。
技術と社会は双方向の関係である。本当にそうだと思うな。
もう、あなたも「最近の若者はオジさん」の仲間入りは近いのかもしれません。
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