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希望という名の僕らのアヘン戦争

僕は絶望を振り撒きたい訳ではない。
それでもこの世の中で絶望しない訳にはいかない。
希望は沢山あふれている。
市販のお手軽の希望だ。
メディアは希望を安く売りつけてくる。
だが、ちまたに氾濫しているのは、廃虚になりそうな空き家や、棺桶に片足を突っ込んだ高齢者だ。
少なくとも僕の周りの地方ではそうだ。
世界には戦争してるところだってある。

歴史上のアヘン戦争をご存知だろうか。
中国と貿易しようとしたイギリスが、売るものがないから中国に売りつけたのがインド産のアヘンだった。

翻って、いま希望を見る。
これには毒がないだろうか。
現実から逃避して空想の世界で遊ぶだけ。
そんな毒が蔓延して、廃人同然の人たちで溢れていないだろうか。

いま僕らが見なければならないものはなんだろう。
希望なんか見たって仕方ないのではないだろうか。
僕らが見なければならないのは、足元に迫る危機であり深刻な課題ではないだろうか。
それが21世紀の僕らの希望という名のアヘン戦争なのかもしれないのだから。

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