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ワークショップとファシリテーションAtoZ

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ワークショップとは何か?ファシリテーションとは何か?上達する方法はあるのか?経験と知識から体系的に書いています(連載中)
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2020年4月の記事一覧

13-コミュニケーションのデザイン(構造編)。少人数の場合。

「グループのカタチ、行動のカタチ、言葉の方向性」の3要素の組み合わせからバリエーションを作り、コミュニケーションの構造をいかに豊かにするか、という点を解説しているコミュニケーションのデザイン(構造編)。前回は大人数ワークショップの事例を元に、いかにテンポよくバラエティに富み、グルーヴを作っていくか、という視点であったが、では参加者が少人数の場合でのワークショップではどうしていくか、といったことを伝えていきたい。 ・小人数ワークショップの場合(かつ動きの少ない講座系) 旧来

14-コミュニケーションのデザイン(方法編)

ワークショップにおける「いつもと(ちょっと)違うコミュニケーション」を誘発する仕掛けとして「関係・環境・構造・方法」の4点あり、今回はワークショップの狙いを効果的に実体験してもらう「コミュニケーションの方法のデザイン」について語っていきたい。 ・コミュニケーションの方法のデザインって?模造紙と付箋、ワールドカフェ、KP法といった道具や手法、アイスブレイクの紹介本に載っているようなアクティビティの数々が「方法」(以下、アクティビティという言葉は”方法”と同意義)に含まれる。

15-ワークショップの組み立て方

ワークショップのプログラムを考えるにあたって構成要素を「コミュニケーションの関係・環境・構造・方法」として説明してきたが、そういえばワークショップの基本的なプログラムの組み立て方に触れていなかったため、今回、改めて述べる。 ・『ワークショップ―新しい学びと創造の場』(岩波新書) 中野 民夫(2001/1/19) ・『人やまちが元気になるファシリテーター入門講座―17日で学ぶスキルとマインド』ちょん せいこ (著)解放出版社 (2007/02) この2冊で語られていることを

16-ファシリテーターに求められる基本スキル

今回からはファシリテーションにかかるHOWTOについて語っていきたいが、改めてこのマガジン「ワークショップデザイン・ファシリテーションAtoZ」の考え方をおさらいしたい。 ・おさらい(ワークショップデザイナーの役割と求められること)本マガジンではワークショップとファシリテーションを「学びと創造の両輪」として、双方が必要不可欠な役割とし、ワークショップを「場の領域」、ファシリテーションを「人の領域」と位置付けている。 コラム03「答えも道のりも不確定なところから」から引用す

17-場をみる力(聴く・訊く・観る・応じる)

どんな領域のファシリテーターでも求められる最低条件的な必須スキルを「場をみる力」「場を見える化する力」「場を転じる力」と説明した前回。 「場をみる力」とは「一人一人の意見・反応・雰囲気を的確にキャッチすること」と述べたが、「じゃあ、それってどうするの?何が必要なの?」ということを今回は語っていきたい。 ・ファシリテーターは場(全員・全体)をどうみている?「一人一人の意見・反応・雰囲気を的確にキャッチすること」としているが、「場」というのは、一人一人の意見や反応が順序だてて