マスコミはコロナを煽りすぎ? コロナで亡くなる確率を年代別、基礎疾患あり・なしで分析してみた①
はじめに
コロナが世界中で猛威を振るっていますね。
知人でコロナ関連の報道を毎日欠かさず長時間見ている人がいて、最近は不安が大きすぎてメンタルがかなり不調になっている様子でした。
心配になったのでコロナ関連で日本国内における陽性率や死亡率などの数値は実際どれくらいなのかを色々と調べたうえで、どれくらいのリスクかを分析しました。
年代別で基礎疾患がある場合とない場合でそれぞれ比較してみました。
あと交通事故と物騒ですが殺人事件の被害に遭う確率とも比較してみました。
取り扱うデータについて
GoogleではYMYL(Your Money or Your Life)というのがあり、基本的に健康やお金に関する情報は権威性・信頼性・専門性の高いページが検索結果の上位に表示されます。
検証で取り扱うデータは信ぴょう性が重要なため、国内では最も信頼できるとされている厚生労働省のデータを中心に使用しています。
1.基礎疾患に関するデータ
日本の年代別総人口と想定の基礎疾患患者数は下記の通りです。
基礎疾患の年代別人数は入院者数の年代別比率を使いました。
①想定の基礎疾患患者数(表1)
コロナでリスクが高くなる基礎疾患は下記7種類です。
②基礎疾患別の患者数(表2)
2.コロナの年代別陽性者数・死者数
(2021/4/27時点)
年間での数値はいつからいつまでが適切かは難しいですが、国内では2020年1月20日に最初の感染者が確認されています。
そこからの1年間では感染があまり広がっていない期間も含めることになり過少となるため、今回の分析では国内で初めて感染が確認された2020年1月20日から2021年4月27日までとしました。
年代別の人数は2021年1月6日時点のデータがありましたので、その比率を適用しました。
基礎疾患あり・なしともに感染する確率は同一としました。
なおマスコミでは陽性者数=感染者数と報道していますが、これは間違いです。
ウイルスが体内に侵入し、増殖して初めて「感染」が成立します。
③年間陽性者数(2020年1月20日~2021年4月27日)(表3)
年間死者数については基礎疾患がある人が全体の90%となっていましたので、その比率を適用しました。
④年間死者数(2020年1月20日~2021年4月27日)(表4)
コロナ陽性者の年間死亡率は下記になります。
40代基礎疾患なしだと陽性者になると0.01%の確率で亡くなります。
⑤コロナ陽性者の年間死亡率(表5)
年代別の人口全体での年間陽性比率は下記になります。
(基礎疾患あり・なしで同一としている)
40代は212人に1人がコロナ陽性となります。
⑥人口全体での年間陽性比率(表6)
コロナ陽性から亡くなる人数比率は下記になります。
40代基礎疾患なしだと陽性者8,611人に1人が亡くなります。
⑦コロナ陽性から亡くなる人数比率(表7)
年代別の人口全体での年間死亡比率は下記になります。
式では⑥のグラフの数値 × ⑦のグラフの数値になります。
⑧人口全体での年間死亡比率(表8)
ちなみに私は40代で基礎疾患なしのため、コロナで1年以内に陽性になる確率は212分の1、亡くなる確率は182万分の1になります。
もし基礎疾患がある場合は亡くなる確率が173倍にも跳ね上がり、1万分の1になります。
3.交通事故で死亡する確率との比較
比較対象として交通事故による死亡も調べました。
交通事故は昔に比べるとかなり減ってきました。
昔は1万人以上が当たり前でしたが、飲酒運転の取り締まり強化などが功を奏して大幅に減ってきています。
2014年度で亡くなられた方は4,113人でした。
交通事故の死者数は2014年のデータになりますが40代で381人です。
全体での比率では47,000分の1です。
出典:内閣府「道路交通事故の動向」
コロナで死亡する確率と交通事故で死亡する確率を比較しました。
基礎疾患がない場合とありの場合で分けています。
⑨コロナで死亡する確率と交通事故で死亡する確率の比較
(1)基礎疾患無しの場合(表9)
(2)基礎疾患ありの場合(表10)
コロナで死亡する確率と交通事故で死亡する確率を単純に比較すると40代で基礎疾患なしの場合、1年以内にコロナで亡くなる確率と交通事故で10日以内に亡くなる確率が同じくらいになります。
逆に基礎疾患がある場合はコロナで亡くなる可能性が173倍になりますので、1年以内にコロナで亡くなる確率と交通事故で1,618日以内に亡くなる確率が同じくらいになります。
この場合、コロナで亡くなる可能性は交通事故で亡くなる可能性より4.4倍高いということになります。
基礎疾患なしで限定するとコロナで亡くなる可能性が交通事故で亡くなる可能性より高まるのは80代以上で70代未満は全員、交通事故で亡くなる可能性よりはるかに低いです。
基礎疾患なしの20代はコロナで亡くなるより交通事故で亡くなる可能性の方が556倍も高くなります。
これはもちろん日本で交通事故が起こりまくっているのではなく、コロナで亡くなる可能性が圧倒的に低いため、こんな倍率になります。
4.殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)となる確率との比較
比較対象としては物騒ですが、殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)も調べました。
日本は世界でも最も人口当たりの殺人事件の発生件数が少ない安全で治安が良い国として有名です。
2018年度の国別は下記になります。
出典:グローバルノート - 国際統計・国別統計専門サイト
殺人事件の認知件数は2014年のデータになりますが40代で161件です。
人口全体での比率では107,000分の1です。
なお2014年度の殺人事件は認知件数が1,046件で死者数が357人です。
事件ごとの認知件数は下記になります。
出典:警察庁「罪種別 被害者の年齢・性別 認知件数(平成26年)」
コロナで死亡する確率と殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)となる確率を比較しました。
基礎疾患がない場合とありの場合で分けています。
⑩コロナで死亡する確率と殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)となる確率の比較
(1)基礎疾患無しの場合(表11)
(2)基礎疾患ありの場合(表12)
コロナで死亡する確率と殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)となる確率を単純に比較すると40代で基礎疾患なしの場合、1年以内にコロナで亡くなる確率と殺人事件で21日以内に被害者となる確率が同じくらいになります。
逆に基礎疾患がある場合はコロナで亡くなる可能性が173倍になりますので、1年以内にコロナで亡くなる確率と殺人事件で3,713日以内に被害者となる確率が同じくらいになります。
この場合、コロナで亡くなる可能性は殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)となる可能性より10.2倍高いということになります。
基礎疾患なしで限定するとコロナで亡くなる可能性が殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)となる可能性より高まるのは70代以上で60代未満は全員、殺人事件の被害者(亡くならなかった場合も含む)となる可能性よりはるかに低いです。
基礎疾患なしの20代はコロナで亡くなるより殺人事件の被害者になる可能性の方が223倍も高くなります。
これはもちろん日本の治安が悪いのではなく、コロナで亡くなる可能性が圧倒的に低いため、こんな倍率になります。
まとめ
コロナはやはり高齢者や基礎疾患があると危険であることが分かりました。
一方で基礎疾患がない場合、高齢者以外では交通事故で亡くなったり、殺人事件で被害者(亡くならなかった場合も含む)となる確率よりもはるかに低いことも分りました。
つまり高齢者以外で基礎疾患がなければコロナで亡くなるなんてことは、ほぼほぼ無いと考えてもいいと思います。
知り合いで殺人事件の被害に遭った人がどれくらいいるかを考えれば想像しやすいと思います。
ほとんどの人は1人もいないと思います。
じゃあ基礎疾患がなければ亡くなる確率が低いので何をやってもいいかというと、そんなことはありません。
陽性で無症状の人は有症状の人よりも他人にうつす感染力はかなり低いですが、高齢で基礎疾患がある方にうつしてしまうと問題です。
とはいえあまりにも過度に恐れすぎると心身に不調をきたし、うつ病になることがあるようです。
マスコミは毎日のようにコロナ関連の報道を行っていますが、必要な情報もあれば恐怖の煽りがひどすぎる時もあります。
特に全国ネットのテレビは煽りのひどい報道が多い印象があります。
逆に地域ローカルのテレビは比較的冷静な報道をしている印象があります。
感染防止のため日頃の手洗い・うがい・マスク、3蜜を避けるなどはこれまで通り続けるのは必然と思います。
そのうえで偏った情報に惑わされずに正しく恐れて経済を回すことが大事かと思います。
経済を回さないと経済苦による自殺者が増加することになります。
すでに女性の自殺がかなり増加しています。
自殺までいかなかったとしても極度の貧困に陥ることもあります。
また、闇バイトも増加しているようです。
知人にはこの情報をしっかり説明して伝えたところ、不安が少し解消されたようでホッとしました。
あと今回の分析は2020年1月~2021年4月までのデータのため、変異株の要素が小さくなっています。
変異株の統計データが出そろったらまた分析しようと思います。
あくまでもシロウトの分析のため、ご参考まで。
ツイッター(@nakatsukasa_k)とFacebookもやっていますので、ぜひ感想などお寄せください。
関連記事
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?