究極の商談テクニック『アンカリング』をマスターせよ
こんにちは、セールスサイエンスラボの中谷です。
2019年もいよいよ年の瀬、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
今年、僕はこれまで4本のnoteを書いてきましたが、この記事で最後です!
本日は、トップセールスが実践する『アンカリング』について紹介していきたいと思います!!
是非、お正月休みの間にこのnoteで勉強し、商談力をパワーアップしてください!!
これまでに書いてきたnoteまとめ
これまで4つの記事を公開し、約3.5万人の方にお届けすることができました。(インプレッションベースですが)
基本的に、『営業ノウハウ』をベースに書いていますので、是非ご覧ください!!
はい、ここまで2019年に執筆したnoteまとめでした!
ご興味ある方は是非読んでみてください~!!
さて、本題に参りましょう!!!
『アンカリング』とは
『アンカリング』と聞いて、聞き馴染みのない方も多いのではないでしょうか?
これは、トップセールスは自然と実践している(一方でなかなか言語化・体系化されていない)、超重要テクニックです。
このようなことに困ってる方も多いのではないでしょうか?
僕も若手の頃はこの4点にかなり頭を悩ませてきました。。
その解決策として、多くの優秀営業パーソンから学び、パクり、自分なりにブラッシュアップして体系化したものが、本日ご紹介するアンカリングです。
では、アンカリングとは?
を、一言で表すと、
です。イメージが付くでしょうか?
もう少し詳細にご紹介していきましょう。
まず、言葉の意味から。
『アンカリング』とは、アンカー(船の錨)+ingで作られた言葉です。
つまり、商談の中で流れてしまいがちな話の着目点をセットし、コントロールしていくテクニックです。
ちなみに、僕の提唱する『商談のゴールデンスタンダード』では7番目のステップに位置し、商談をコントロールする上で最も重要なスキルだとさえ思っています!
・・・
もう少し具体的に。
お客さん(購買者)は、多くの商品の中から自社商品を選んでいくにあたって、様々な選択基準を持っています。
例えば、普段なんとなくコンビニで買う一本の水も、
など、何かしらの購買における選択基準があります。
あなたは普段、どの基準で選んでいますか?
その、"選択基準"をコントロールしなければ、
『この水は安いですよ。買ってください。』
と言ったところで、
『いや、機能性いまいちじゃん』と
別の選択基準で断られてしまいます。
なので、『どのポイントを重視して商品選びをすべきか?』という基準を、お客さんと合意する必要があるのです。
これでアンカリングの重要性がお分かりいただけたでしょうか??
『アンカリング』の効果
先ほど、アンカリングとは”お客さんが商品を選択する際の判断基準を設定すること”とお伝えしました。
アンカリングが掛かっていないことのデメリット(訴求したポイントが全く刺さらない、など)も、お伝えしました。
では、アンカリングのテクニックを使いこなせるようになると、どんな効果が得られるでしょうか?
それは、
ということです。
『商談をコントロールするなんて、何様だ!!』と怒られそうですが、ちゃんと商談をコントロールしないと、お客さんも迷ってしまいますし、失礼です。
(自分の買いたいもの、必要な要件、優先順位など、その全てを完全に理解しているお客さんはほぼ存在しませんし、その分野でお客さんとの間に情報格差がないような非プロフェッショナル人材は淘汰されると思っています)
なので、商談を通じてお客さんをナビゲートしていかなければならないのです。その為に必要なテクニックがアンカリングなのです。
ここを履き違えていると、一生トップセールスにはなれません!(キリッ!)
『商談をコントロールする』とは、お客さんとアドリブで作り上げていく商談という物語を、脚本を事前に描いておくことによって大筋のストーリーから外れないように作り上げていくことなのです。
それができるようになると、
という効果があります。
否、
という表現の方が適切かもしれません。
『アンカリング』の実践方法
アンカリング実践の全体像をまず先にお見せしましょう!↓
このように、けっこう複雑なんです。なかなかここまで考えて設計し、実行できる人は少ないです。(だからこそ、このnoteで会得してください!)
まず前提は、『中立性を維持しながら』、『ヒアリングベースで進める』ということ。
前に書いたように、『商談をコントロールする』と言うと、非常に横柄な態度を想像される方が多いでしょう。違うんです。
コントロールする為には、コントロールしようとしている感はゼロにしないと意味がありません。(じゃないとただの嫌なやつ。笑)
その上で、事前準備(設計)として
を用意します。これが無いと、アンカリングトークは設計できません。
ちなみに注意点としては、
① ウリにしたい点≠強みであること
⇒必ずしもイコールではないんです。
『うちの商品はおしゃれだ』というポイントをウリにしていても、他社品の方がおしゃれだということは多々ある。
このポイントでアンカリングを掛けると、
『おしゃれな商品を選ぼう』→『じゃあ競合Aの商品がいいよね』
となってしまいます。
つまり、徹底的に自社品と他社品の強みと弱みを洗い出し、“勝てるポイント”でアンカリングを設定することが必要になる。
”強み”から逆算したアンカリングです。(何度でも言いますが、『ウリにしたい』に流されるな!)
② 機能≠メリットであること
⇒多くの営業パーソンは『機能』をアピールしますが、機能に価値はありません。価値があるのは、その機能によってもたらされるメリット(便益)です。
これが揃ったら、ようやく『アンカリング』を商談で武器として使うことができます。
ポイントは、
これだけです!前にも書いた通り、極めて中立的な感じがしませんか?(だって、他社にも確認させちゃうんですもの)
『絶対に他社と比較して勝てるポイント』で、『これが大事ですよね(うんそうですよね)』と握って、『実際にA社さんの機能(条件)も確認してみてください』と言う。結果、『やっぱりうちですよね』と成約に持っていく。
これが一番美しいパターンです。
トップセールスによっては、他社に対して『落とし穴』を掘っておくという表現で日頃やっていらっしゃる方も多いです。イメージつきましたか??
・・・
では、より具体的にご紹介しましょう。
今回は、身近な、、、『水』を例題にしましょう!!
コンビニで水のペットボトルを買ったことがある方は多いのではないでしょうか?
なかなか飲んでいる方が少なそうなので今回は『コントレックス』を売るイメージでアンカリングを作ってみたいと思います!!
まず、事前準備の①~④を整理してみましょう。
①、コントレックスの強みは〇×△を付けていった結果、『成分』に決定しました。当然ですよね。(笑)
②、成分が良い事によるメリットは、、『健康』ですよね。これも当然。(笑)
③、健康になる必要性は、、水を買う人が多い女性をターゲットとしたとすると『ダイエット』などは刺さりそうですね。
④、裏付けは、、調べてみるとコントレックスは超硬水らしい。日本の軟水とは非にならないし、他の硬水と比べても何倍も硬度が高いようですね。そのためマグネシウムやカルシウムといったミネラルが豊富らしい。そのミネラルはデトックス効果があるようだ。
④、実例は、、ネットで多くの記事やエビデンスが調べられるので見てみよう。
といった感じで行う。そして下記のような感じにまとめられる。
これだけ揃ったら、もう怖いものはないでしょう!
簡単にトーク例を挙げると、
などの質問で徐々に、『健康』という方向へ導いていく。(厳密には『健康』だけで全お客さんに対応していくのは無理があるが)
そして、
などのトークへ展開していけるようになる。(本当の詳細は知りませんが笑)
そうすると結果、
といった決め手で、自然と選ばれるようになります。
ここで、一番大事なのは、『商品の名前を出さないこと』!!!です!!
先に商品の話を出してしまうと中立性が損なわれて信頼を壊し、『業者』のポジションに成り下がります。そして、『基準』の合意はできなくなります。
多くの営業は、ここまでの間に『うちの商品は~~』とセールストークしてしまう(したくなる)でしょう。
それを、ぐっと我慢です!これがコツです!!
このようにして、アンカリングを設計して、商談をコントロールすることができれば、狙い通りの成果が出しやすくなります。
どんな商品でも、その商品の特徴と強み、競合を理解し、アンカリングを設計することで商談を有利に進めることは可能です。
(※『アンカリング返し』といった、先に競合にアンカリングを掛けられていたパターンの覆し方や、競合が訴求してくるポイントを見据えての落とし穴設計などもありますが、今回は複雑になりすぎるので割愛します)
これができると、常に商談の全体を考え、『ここでアンカリングしよう』など、考えらるようになるので是非、2020年から意識してみてください!
さいごに
このアンカリングのスキルは営業パーソンの腕の見せ所です。
そして、(狙って)トップになれるか否かの分かれ目の一つでもあります。
このアンカリングを自在に操る能力を備えれば、
どんな業界のどんな商品でも、
再現性を持ってハイパフォーマーになることは可能になるので
是非習得していただきたいです!!
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