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これからのつながり方

先日ここやる(ここdeやるZone)にて、
【動いて、話して、繋がって。あなたと作る未来“場作り”会議】というイベントに参加してきました。


参加したイベントについて
https://www.facebook.com/events/2250874058562920/?ti=cl

このイベントで、株式会社はじまり商店街のくまがいけんすけさん、Peatixのコミュニティマネージャー滝沢光さんのお話をお聞きしました。ちなみにおふたりがヘルメットを被っているのは、イベントのため東京から自転車でいらっしゃったからです(最終目的地は岐阜)。そんな意味でもすごく貴重な機会でした。

滝沢さんのお話

滝沢さんはイベント·コミュニティ運営·集客サービスを行うPeatixにて様々なプロジェクトや人をつなげながらイベント、コミュニティへの参加、企画、運営サポートをされています。その数はこれまで1,000以上にもなるそうです。

滝沢さんとPeatixの出会いはGoogle検索。Peatixに一目惚れして「ここで働かせてください!なんでもします!」と学生時代にインターンを申し込み、そのまま採用、入社されました。(その情熱の理由をもっとお聞きしてみたかった~)

Peatixのミッションは
「出会いと体験を広げる」。
ただのチケットサイトではない、世代を超えたつながり、様々な楽しみを広げるのだと実際のエピソードをもとに説明してくださいました。

Peatixをレクチャーする機会で出会った90歳の男性。今まで情報を得ていた新聞やテレビ、ラジオとは異なる仕組みに「おもしろい!」と。素敵な笑顔でした。そのまた別の例では中学生が社会人とのつながりをつくるイベント企画したりと世代を超えた新しいつながりが生まれています。

都心のランチの会。とある参加者からは「これまで11年間(数字はうろ覚えかもしれませんすみません)のランチタイムのなかで1番楽しい時間だった」との声も。ビジネスよりもライフスタイルをテーマにしてPeatixを使用する割合が多いそうです。

そして昨年の倉敷の豪雨災害ではボランティアのオンライン参加登録にも採用されたそうです。全国から集まったボランティアの方々が現地で受付のために並ぶ時間が短縮されたこと、それによって受け入れ側の負担の軽減につながったそうです。そしてPeatixの特徴でもあるグループ機能を利用して、ボランティア同士のコミュニティができたそうです。
今後はこのようなコミュ二ティが別のボランティア活動に発展していくことも期待されています。

くまがいさんのお話

くまがいさんは、場所に捉われずに、個人/組織課題を共有する場をデザインする「はじまり商店街」の代表·コミュ二ティビルダーをされています。ライフスタイルに関わる企画のプロデュースやまちづくり支援、イベント、ワークショップなどコミュ二ティが生まれるきっかけづくりをされています。

はじまり商店街のテーマは
「はじまりを、はじめる。」。

活動のきっかけとなったのは日本橋での場づくり。交流人口を増やすという目的があり、くまがいさんたちはまずイベントを行ったそうです。

写真はBETTARA STAND 日本橋で行われたイベントの数々。たくさんのイベントを行ってきたくまがいさんですが、「イベント」という言葉は違和感があるそうです。そしてコミュ二ティビルダー※はイベンターではないのだと説明されていました。

※コミュ二ティビルダーとは
ストーリーを編集する、
ヒト・モノ・コトをつなぎあわせる、
人と人の出会いをデザインする、
役割をもつ人のことだそうです。繋がり方デザイナーとも言われるそうです。

イベントをすることが目的ではなく、
くまがいさんは課題共有、自己実現、ゆるやかなつながり(コミュ二ティ)。それらの視点でイベントを企画し、人と人をつなげていくことを大切にされています。


そしてそれにはどれだけ小さなチャレンジを打ち続けられるのかということも大事だと仰られていました。

くまがいさんが代表を務めるはじまり商店街はどこかひとつの場所にあるものではなく、多拠点移動型なのだそうです。

この商店街という言葉ですが、
商店街はもともとは家と仕事場の間にあって人とつながる場所であったことから、くまがいさんは個々人にとっての人とつながれる場所という意味で使っているそうです。

そして「商店街2.0」をリノベーション商店街とすると、はじまり商店街の「商店街3.0」は個人にとってのマイ商店街としていて、今後は商店街3.0を増やしていきたいとお話されていました。そしてそれを加速させるためのプラットフォームづくりをしていこうとされています。例えるなら観光案内所ならぬ、関係案内所(ここに来たら地元の人達とつながれる)のようなものだそうです。


曼荼羅トーク


おふたりのお話のあとはさまざまなテーマについて全員参加で話し合いました。
美味しい日本酒のおかげで若干?普段通り?頭の回転スピードが鈍くなってしまい、上手く話せないところもありましたが、みなさんのお話を聞けてよかったです。


もっと詳しく聞きたい、話したい、と思う時間でした。美意識については、個人として大切にしていることという意味合いだそうで、普段あまり使わない言葉だけれどなかなか奥深いなと感じました。
新虎小屋で女将をされている七葉さんも東京からいらっしゃっていて、ここやるの晝田さん、中川さんのお話も含め貴重な時間でした。

感じたこと考えたこと

つながることについて考えたくて参加したこのイベントでしたが、
お話のなかで印象的だったのが、
「ゆるやかなつながり(コミュ二ティ)」
「出会いが増えると豊かなくらしにつながる」
という言葉でした。

コミュ二ティとはもともとは地域社会を指す言葉ですが、まさにくまがいさんの紹介されていた糸井重里さんの著書「インターネット的」的に、今では共通の関心をもつ人々の集まりという意味でも使われています。

地域社会という意味合いでのコミュ二ティだとゆるやかというよりもしっかりとしたというイメージに近い気がします。例えば地縁が根付いている地域は防災や福祉面で強みになるので、このつながりを育て継いでいくのも大切だと思います。

しかしこのつながりは変化をしてきています。
人口増加傾向であり自治会加入率9割を超える岡崎でも自治会の役員のなり手が見つからない、という声を聞きます。(東京23区では5割程度、減少傾向にある)

一方でつながりを求める声は増えているように感じます。自分が意識しているのもあるとは思いますが、つながりをテーマにしたイベントは毎週のように全国各地で行われています。まち歩きをしていても住民の方からつながりというワードはよく出てきます。

では今、多くの人が求めるつながりって
何なんでしょう?

コミュ二ティナースのフィールドワークに参加したとき、様々な地域の方からお話を伺いましたが、どの地域でも
「近所だからこそ、地元の人同士だからこそ話せない内容もある」という声を聞きました。地元の人とは別の専門的知識を持つ人が地域に入っていく可能性を感じたのですが、同時に地縁社会は万能ではないのだと感じました。

また、働く世代や若者の活動の中心は職場や学校など地縁社会の外にある場合が多いかと思います。そのつながりは地縁社会とはまた異なったもので、役割に対して誰かの評価を受けて、お金だったり将来に関わるとされる何か(ざっくりですみません)を得る場所ともいえます。

その場所に満足している人は、今は他につながりがなくとも十分なのかもしれません。
しかし病気や障害、出産育児、介護などによってその場を離れることを余儀なくされる人もいます。
また、その場に所属していても居場所がないと感じている人もいるかもしれません。

そこにゆるやかなつながりが必要とされるのではないかと思いました。

私は看護師なので、どうしても健やかさと繋げてしまうのですが、
若者でいえば居場所と思える場の数と孤立
高齢者でいえば社会参加率と介護、死亡率
というようにつながりと健やかさは関係していることがさまざまな調査で明らかにされています。

また、私がこれまでお会いした方のなかにはギターとの出会いで引きこもり状態から抜け出すことが出来たという方もいました。

ひとつの場所に限らずさまざまなつながりが健やかさに関係すると思います。義務だけではなく、楽しい、癒し、心配に思っていることなどさまざまなきっかけがあって、それをもとに集まる人達との出会いがある。
くらしのなかにたくさんの出会いがあれば、もしかしたらどこかで孤立を防いだり孤立から抜け出せることもあるのではないかと期待しています。

孤立しそうな人、居場所がないと感じる人にとってはどんなきっかけであっても
「あなたのことが大切」
と言ってくれる人達に出会えることはとても大きいと思います。

もしかしたら、少ない数の専門職よりもまちの人達それぞれの一歩が孤立を防ぐのかもしれません。

また、今まで職場と家を往復する生活だった人がいきなり自治会に参加するのはハードルが高いかもしれません。
私自身も祖父母や両親が町内会に関わっているし同世代もいないし、まだいいかななんて考えているところがあります。
好きなこと、興味あることのつながりから、防災や子育て、介護といった問題に身近になることでその必要性を感じて自治会にも入ろうという気になるのかなとも思いました。

出会いが増えると豊かなくらしにつながる

コミュ二ティビルダーやコミュ二ティマネージャーの方は、出会いを豊かなくらしへとつなげていく役割も持っているのだと感じました。
そしてコミュ二ティナースとしての私も看護の知識と関心と情熱をもって、多くの人に出会い、ほっとする場所から健やかなくらしへとつなげるお手伝いをしていきたいと思いました。

話が広がりすぎましたが…
イベントはその設計次第で消費されるものではなく、人とつながるきっかけになり得る。
そんなことをおふたりのお話から感じ、背中を押された気分です。

「まちづくり1年生のつどい」というイベントを企画したのですが、まちづくりに関わる同世代とのゆるやかなつながりを目指して企画しました。
普段はイベント企画はもちろん人に呼びかけることはあまりしないのですが…。

その思いとしては同じ時代を生き抜いていくなんていったら大袈裟ですが、人生観や社会に対して感じてきたことを共有できるつながりが欲しかったということがあります。

そこが今後の活動の励みになる気がしたし、まちに対して同じような思いを持っている人同士で応援し合いたいという気持ちがありました。

どうやるか技術面はこれから試行錯誤していくことになると思います。
でもやってみることで学べることはあると思います。たくさんチャレンジしていきたいなと思いました。

この機会を下さった、滝沢さん、くまがいさん、ここやるの晝田さん、中川さん、本当にありがとうございました!

そしてかなりの長文になりましたが、
ここまで読んでくださった方ありがとうございました!

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