北九州の方言を知っていますか?
北九州市、遠賀郡、行橋市、豊前市などの北九州地方で古くから話されている方言です。1番の特徴としては、語尾に「~ちゃ」「~ち」がつきます。そのほか、標準語とはまったく違く言い回しもたくさんあります。
地元の住民達は、北九州のことを北九(キタキュー)と略します。なので、北九州弁というよりは、北九弁の方が馴染みのある呼び名かも。
北九弁で話すとアラフォーの私でさえも「可愛い♡」と盛大な祝福を浴びることができる、魔法の言葉だと絶大な信頼を置いていたりします。その反面、北九弁ならではの荒々しい言葉もあったりなかったり…いや、あるな。
ではさっそく、北九弁を見てみましょう。
まずは、北九弁の定番である語尾に《〜ちゃ》の使い方はこちら → 《好きだよ=好きっちゃ》《可愛いね=可愛いんちゃ》《そうそう=そうっちゃ》 など。まるで、うる星やつらのラムちゃん!!北九州にはラムちゃん語があふれています。ちなみに、若いおねえちゃんだけじゃなく、おばあちゃんや強面のおじさんも、みんなラムちゃんです。小倉にはチャチャタウンという商業施設もあります。
そのほかの語尾はこちら → 《 〜だから、〜なので=〜やけん、〜やけ、〜けん、〜け》《〜だよね=〜やろ》など。イメージつかないので、使い方を書いときます。「お腹すいたからコンビニ寄った=お腹すいたけんコンビニ寄った」、「明日休みだよね?=明日休みやろ?」
では次は、特別な言い回しはこちら → 《きらい=すかん》《うるさい=しゃあしい》《めっちゃ=そーとー》《何してるの?=なんしよ〜ん?》《はがゆい=はがいい》《全然=いっちょん》《何と言った?=なんち?》《青あざ=青じみ》《掃く=はわく》《なんで?=なしか!》など。一部をご紹介しました。
ここからは注意が必要な方言です。はい、こちら→《くらす》《しばく》これは、殴るの意味です。通りすがりに言われたら、まずは、目を合わせないようにしましょう。そして、決して、自分が言われていると気づいていることを相手には悟られずに、早歩きでその場から離れましょう。
他県の人が聞いて意味の分かる方言もあれば、何のことやら意味さっぱりな方言もあると思います。小倉が故郷の私は、「なしか!」は小倉の文化が色濃く出ている方言だと思っています。「なしか?」と優しく問うのではなく、「なしか!」と言い切る。自分の意見をしっかり持っているがゆえに、納得のいかないことに対しては全面から立ち向かう姿勢が見られますね。
幼少期から「なしか!」をたくさん浴びて成長したので、小倉を離れるまでは何も感じなかったのですが、東京に来た時は驚きのあまり手が震えました。みんな「なんで?」と聞いてくれるので。
北九州では2世帯、3世帯の大家族、亭主関白な家庭が多いです。何か決定するのは父。もしくは、おじいちゃん。親戚付き合いも頻繁で、生活の常に誰かがいました。悩みがあれば、誰かしらが聞いてくれてアドバイスをくれるんですね。そう、そこで「なしか!」が連発します。
まぁ、私の意見を言ったところで「なしか!」なので、話しても無駄かなぁと思いながら話したり。でも無駄ではないんですよ、人に話すことで自分の気持ちと向き合えるので。確信を持てたり。多様性と社会性が養われる環境で育ったなと、しみじみ感じています。
北九州って、荒い言葉もあったりで、この人怒ってるー?!なんて誤解をされることも多かったりします。でも、たいがいは怒ってないんですよ。そう聞こえるだけで。しかも、みんな優しいんです。人情深くて。だから、安心して北九州に遊びに来てください!!(そんな私は、現在は埼玉県民ですが、北九州をこやなく愛しています。)
このnoteを読んでくださり、ありがとうございます。北九州弁をきっかけに、北九州に興味を持って好きになってもらえたら嬉しいです。
では、また。
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