うつ病詩人の詩1
砂の城をつくり、崩れても、砂なのだから、もう一度つくりなおせば良いと思っていた。
だが、その砂の城をつくる力も欲求も失ってしまった。
砂の城をつくった。
崩れても良いと思っていた。
また、つくればいいと。
でも、もう一度つくる気力はない。
ただ崩れていくのを眺めたり
ただ記憶を辿って過去の情景を反芻するだけだ。
僕は生きていたいだろうか。
波のように生きたい気持ちは流されてしまう。
つまらない人生かどうかも、わからない。
価値などいらない。
ただ砂の城をつくりたい気持ちが欲しい。