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パノラマ銀座縦走② 常念岳・大天井岳への最高の稜線歩き(2024/08/10〜12)

パノラマ銀座縦走の二日目です。
初日はこちらの記事をご覧ください。

Day2

朝4時ごろ、テントから顔を出すと朝焼けが始まっていた。

テント出てすぐにこの絶景が見れるのは反則。テント場の周りをウロウロしながら日の出を待つ。寒さも吹っ飛ぶぐらい景色が綺麗。

安曇野の街明かりと朝焼け

朝5時ごろ太陽が顔を出した。

雲海の向こうから日の出
最高の朝

振り返れば穂高オールスターズのモルゲンが美しい。もう言葉も出ない程に美しく、このために登ってきたんだなあとしみじみと感じる。

槍穂高のモルゲンロート

今日は雲ひとつなくその山容が綺麗に一望できる。
蝶ヶ岳からは穂高連峰がとにかく近くて、真正面に大迫力で見ることができる。山頂からの展望がすごいと言われているが、噂に違わない。

槍穂のモルゲンロートを撮る人たち

南側に目を向ければ乗鞍や御嶽が見えている。

遠くに見える乗鞍と御嶽

今日歩く予定の常念岳方面の景色も素晴らしい。

今日も大天井岳まで歩くので、まあまあの距離があるのだけど、朝ごはんを食べたらいつの間にかもう6時。ちょっと遅くなってしまったけど、いざ出発。抜群の天気の中、縦走スタート。

蝶槍までは緩やか稜線が続く

最高の天気、最高の稜線歩き。絶対楽しいじゃん。
左手を見ればこの景色、思わずため息が出ちゃう。ちょっと歩いては景色見ちゃってと、全然進めないw

縦走路から見える槍穂高

蝶ヶ岳から30分ほどで蝶槍に到着。ここまで来ると常念がくっきりと見える。

蝶槍
常念岳の山容があらわに

ここから常念までは下って登って下ってまた登ってとアップダウンが続く。

蝶槍から下ったところで樹林帯に突入。ここから30分以上樹林帯の中を歩いていく。せっかく稜線に出たのに眺望がなくなるので結構長く感じたなあ。

樹林帯に突入
登り返す
振り返るとポコっと出た蝶槍が見える

2592ピーク。ピークということはその後下って登り返すということ。

7:26 2592ピーク

アップダウンが足にくる。

常念岳がだいぶ近くなってきた。

7:50 2512ピークかな?

それにしてもいい天気の中歩けている。さすが山の日、絶好の登山日和。

蝶ヶ岳では穂高が真横に見えていたけど、今は槍が真横に見えるようになってきた。同じ山脈を見ているんだけど、歩くほどに角度が変わって見ていて飽きない。

相変わらず槍が綺麗に見えている

鞍部まで来ると常念への最後の登り。ここが岩場の急登できつい。ここら辺が一番ザックの重さを感じたかもしれない。ゆっくり一歩一歩登っていく。

ガレ場の急登
振り返れば今歩いて行きた稜線が雲の中に

息を切らしながら登っていくと山頂の人だかりが見えてきた。

蝶ヶ岳から3時間半、常念岳登頂!

9:30 常念岳山頂

常念岳にはちょうど1年前に来たけど、その時に比べればだいぶ成長したなあ。テント担いで縦走してるんだもん。

ちょっと雲がかかってきたけどいい眺め。

山頂からの眺め

いつまでも見てられるな〜という眺めだけど、今日はまだ先が長いので休憩もそこそこに山頂を後にして、乗越まで下っていく。
ここもガレ場で下るのが大変。

ガレた道を下っていく
乗越はガスの中

30分ほどで常念小屋に到着。今日の工程だとここがちょうど真ん中ぐらいかな。

10:35 常念小屋
緑の手拭いがかわいい

去年来た時に売り切れで買えなかった登山バッジをゲット。ついでにお昼代わりにまめ板というのを購入。硬くて噛むのが大変で顎が疲れるw
普通にカレーでも注文すればよかった。

まめ板

常念乗越からの景色も贅沢だなあ。ベンチで休憩しながら槍がくっきり見える。

40分ほど大休憩して、いざ大天井岳へ。コースタイムはおおよそ3時間ほど。その手前に横通岳と東大天井岳という二つのピークを通っていく。後半戦も結構登るんだよね〜。

常念乗越から横通岳への道

最高の稜線のはずだけどガスっているー。

40分ほど歩くと横通岳山頂と巻道の分岐。

横通岳の山頂と巻道の分岐

横通岳は巻いていく人が多いらしいけど、もちろん登っていくよ。標高2767mで日本で73番目に高い山ということで、百高山にもランクインしている立派な山。

しかし、登ったはいいもののガスっていて何も見えないw

12:10 横通岳山頂

横通岳の次は東大天井岳に向かう。なだらかで歩きやすい稜線が続く。ここも晴れていれば景色が良さそうだけどガスっちゃってるなあ。

なだらかな稜線
ハイマツの背が少し高くなってきた
振り返ると横通岳はガスの中

途中団体さんとすれ違う。パノラマ銀座は危険箇所もほとんどないし、なだらかで歩きやすいので人気が高いんだろうなあ。たくさんの人が歩いていて、すごく賑わっている。テント場もすごい混んでいるので静かに歩きたい人からすると人が多すぎるように感じるかもしれない。

東大天井岳分岐に到着。この分岐のすぐ手前で猿の一団に遭遇。こんな高所で木のないところにも猿いるのか〜。
分岐は開けていて景色もいいので休憩するのにちょうど良い。

13:10 東大天井岳分岐

東大天井岳も登らずにスルーできるのだけど、もちろんここまで来たら登りますよ。ザックをデポして往復20分ぐらいかな。

東大天井岳を過ぎればあともうちょっと。ゆるゆると大天井岳へ登っていく。時刻も13時半を過ぎていて、行動開始から8時間近く経っている。さすがに疲れたなあと思いつつも歩を進める。疲れていても一歩ずつ歩いていけばいつかは着く。それが登山。

大天井岳はあのピークのさらに先。山を挟んで東と西で雲がくっきりと分かれている。
緩やかな登り
大天荘が見えてきた!

14時10分、大天荘に着いたー!蝶ヶ岳から8時間、頑張った〜。
大天荘、いい感じの山小屋だあ。テント場も広くて、景色もいい。常念か燕を経由してじゃないと来れないから奥地感があってなんとなくいいなあ。

14:10 大天荘とテント場

大天荘のテント場ももうすでにテントでいっぱい。いいとこ全然空いてなかったなあ。

大天荘のテント場

通路に近いとこに空いてるとこを見つけたので設営。幕営手形がかわいい。
そしてまたしてもお隣さんがステラリッジブルーw

無事二日目も歩き切った、ということで生ビールで乾杯!

山の上で飲むビールが一番うまい

つまみがナッツと柿ピーしかないのが味気ないところ。行動食としても食べてるから食べ飽きてるのよな。サラミとかチーズとか、もっとつまみっぽいものを持ってくればよかった。
でも横を見れば雲海。この景色が最高のつまみや。

テントばから見える雲海

夜ご飯はペペロンチーノでございます。これ結構美味しかったけどカロリー少ないなあ。

夜ご飯

ご飯も食べて18時半ごろ、夕焼け狙いで大天井岳山頂へ。大天荘から山頂へは10分ぐらいのガレ場登り。

山頂への道

大天井岳登頂!標高2922m、常念山脈で一番高いところに来た。

大天井岳山頂

地平線がいい感じに夕焼け色に染まっている。

ピンク色に染まる地平線
大天荘と、今日歩いてきた稜線
雲の中から立山、剱岳が頭を出している

雲が多いけど、その間から稜線が浮かび上がっていてこれはこれでかっこいい。どんどんと夕闇が迫ってきて、ブルーからブラックに変わりゆく空と、山の向こうに沈む夕日が放つ色も赤みを増して、昼間とはまた違う幻想的な世界が現れる。

燕岳への稜線

槍も見えてきたー!槍が見えるとみんなこぞって「槍だ、槍だ」って言うのが登山あるある。槍ヶ岳が見えるとなぜかテンション上がるよね。

槍の穂先もひょっこり
雲海と夕焼けと槍ヶ岳

こうして景色を眺めていると疲れも忘れてしまう。一日縦走して見飽きるほど山を見てきたのに、まだまだ飽き足らずいつまでも見ていられる。

今日は朝日から始まり、一日中北アルプスの稜線歩き、夕焼けも楽しんで、最高の一日だった。天気はたまにガスったりしてたけど、概ね晴れてくれて本当によかった。登山の楽しさがギュッと凝縮されていて、こりゃあやめられないわって改めて思った。

テント場の夜更け

Day3に続く。


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