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「企業戦略を考える」読みました。
著者の1人の須藤実和さんの本が好きで(「実況ライブ・マーケティング実践講座」「実況ライブ・コンサルティング実践講座」など)、経営戦略が専門の大学の教授と共著だと言うのに興味を持ちました。
予想通り良い本でした。もちろん、企業戦略を考えないといけない仕事についている人は限られていますよね。ですの読者は選ぶと思いますが、そのような方は基本を押さえておくと言う意味でも読んでおくと良いと思います。お勧めです。
良いなと思ったのは、企業戦略を考える際のポジショニング・スクール(市場から考える)とリソース・ベースト・ビュー(自社の強みから考える)の2つを統合してSWOT分析しようって話だからです。
話の流れは、ポジショニング・スクール、リソース・ベースト・ビューそれぞれが3ステップになっていて、1つのステップの終わりに課題があり、それを解決するために次のステップがあると言う関係になっています。大学の授業みたいですが、これなら次回の講義も出たくなります。さすが大学の教授が考えただけあります。
概要を書いておきます。
出発点は、「企業戦略を考える」
1 新規事業の機会を探る。
2既存事業の優先順位を考える。
と言うことです。
そして、1つの流れのポジショニング・スクール(市場から考える)として3ステップ。
1「成長市場を探す」ポイントとタイミング。
2「競争を考慮する」競争の程度。
3 「安定成長をもくろむ」どのように事業を組み合わせるのか
そして、もうひとつの流れのリソース・ベースト・ビュー(自社の強みから考える)として3ステップ。
4「自社の強みを活かす」シナジーを発揮するには
5「学習の場を設ける」 技を磨き、将来を描くには
6「競争戦略と連動させる」 敵と味方を明らかにして、行動を制御する。
そして2つの流れを合体して7「戦略を構想する」SWOT分析からオプションを導き出します。SWOT分析って、そこから戦略を導き出すのって難しいですよね。それのヒントにもなりますね。
また、事例もおもしろくて、例えば旭硝子のエレクトロニクス事業、信越化学の塩ビ事業、セコム、セイコーエプソン、インテル、IBMのうまくいかなかった戦略とうまく行った戦略の違いなどが例として挙がっています。
また、フレームも5Fから得られること、PPMの落とし穴などもあります。
この分野のことを知らない人にとっては、これらの略称もわからないかもしれませんが、本当に上手に繋げて説明していると思います。
関係者は一読して、頭の整理をするのに使うと良いかもしれません。
ちなみに文庫本で本文220P、860円はROI高いと思います。
※これは2014年46冊目の記事を転記したものです。
▼Business Insider Japanに寄稿しました。
▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。