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2020年 83冊目『その名を暴け』

BIJの統括編集長の浜田さんがFBで紹介していて興味を持って手に取りました。(帯にコメントを書かれています)


400P くらいの本ですが一気に読みました。
プロフェッショナルの仕事、世界を変えるきっかけになった仕事です。

ハリウッドで有名なプロデューサ ハーヴェイ・ワインスタイン(恋に落ちたシェイクスピアでアカデミー賞作品賞を取っている。イギリスやフランスから叙勲されている)のハラスメント事件をジョディ・カンターとミーガン・トゥーイーという2人のニューヨーク・タイムスの記者が記事にするまでの一連のノンフィクションを本にしたものです。訳者の筆力があるのでしょう。結果が分かっているのにドキドキします。

その中でいくつか驚いたことがあります。
1つは、ニューヨークタイムスが記事にするのにここまで厳密に事実を積み上げるのだという事です。綿密に綿密に話を進めます。集めきれなければ、ニューヨークタイムスとして記事にしないというのです。いやー、日本の新聞記事はどうなんだろうと感じました。

1つは、こんなにたくさんの人がワインスタインの被害にあっていたのに「示談」にすることで被害者の口を封じる事ができたという事です。被害者には他には選択肢が無かったようです。しかも示談後にそのことを口にしたら莫大な賠償金を支払わなければいけません。

1つは、ワインスタインの対応の拙さです。記者が記事にすると言っても、正面から対応せずに、フェイクニュースを作ったりするのです。
自分の見たい世界だけ見ているのです。

それでは、今までごまかせても、いつかは破綻します。これでは破滅するしかありません。

たくさんの女性の尊厳を踏みにじって来たのです。当然の帰結です。

この記事をきっかけに、世界中で、有名人だけではなく、様々な職種でのセクハラが良くない事だという認識が強まったと思います。

日本はどうなんでしょうか?

日本はHofsted InsightsのIndexでは男性性(性役割行動)が世界で2位です。
まだまだ、セクハラ行為は蔓延しているのでしょうか?

セクハラなんて大げさだとか、人によるとか考えている人は、ぜひ手に取って欲しいですね。→こんな風に書くと手に取れないですかね。

冒頭書きましたが、プロの仕事術としても参考になります。

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