2024年81冊目「イーロン・マスクを超える男サム・アルトマン」
ChatGPTを生み出したOpenAIの社長のサム・アルトマンについての本です。
イーロン・マスクもある意味スティーブ・ジョブスを超える人なので、それを越えるってのは凄いです。
でも、その側面は否めないですね。
アルトマンのOpenAICEO就任前もピカピカです。
2003年、スタンフォード大学に入学し、コンピュータ科学を専攻。
ループトというスタートアップを立ち上げ、Yコンビネータの面接に合格。
2012年にループトを売却し、500万ドルを入手。
2014年には28歳でYコンビネータの社長に就任。
その後、ピーター・ティール(ペイパル・マフィアの親分)など、数々の起業家・投資家とコネクションを築き上げていきます。
OpenAIをイーロン・マスクと設立します。
2015年、「人間のように考えるマシン」つまりAGIを作ろうと考えたのです。
この頃、AI開発で独走状態にあったのはグーグルでした。
イーロン・マスクに声をかけて安全なAGIを実現するという非営利の研究開発団体(OpenAI)を設立。
様々なエンジニアを口説き、発足当初のメンバーは25名ほどでスタートしました。
グーグルの論文がブレークスルー
2017年、グーグルの研究チームが「Attention Is All You Need(注意こそが必要とされる全てだ)」という論文を発表。
トランスフォーマーという新しい方式のニューラルネットが、言語モデルの研究にブレークスルーをもたらしたのです。
グーグルはトランスフォーマー技術の重要性に気づいていなかったので、ライバル企業もこの技術を自由に使えたのです。
マスクの離脱とナデラとの出会い
マスクとの方針の違いでマスクは離脱し、別の組織を作ります。
2018年、GPTと呼ばれる言語モデルを開発しました。
2019年マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは彼らにAI開発を任せようと考え、10億ドルの出資に合意したのです。
2022年 11月30日に一般公開されたChatGPTは記録的ヒット商品となりました。これは皆さん知っていますよね。
2023年 11月17日、思想的な違いもあり取締役会でアルトマンはCEO・取締役の解任を言い渡されました。
しかし、幹部・従業員は、取締役会に対し、取締役全員の辞任を求め、さもなければ全社員が辞職すると通告したのです。
さらには、OpenAIに投資をしてきた大口投資家らも、取締役会への抗議活動を展開して、アルトマンはCEOに戻るのです。
その後もリアルタイムで開発が進められる一方で、コンテンツ使用料問題が起きています。
しかし、この凄い技術をアルトマンが世の中に出したのは間違いないですね。
凄いですよね。
▼前回のブックレビューです。
▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。