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「外資系コンサルの資料作成術」

私が過去読んだ、この手の本で1番良いと思います。

過去はマッキンゼーのプレゼンの技術、資料作成の技術が一番だと思っていました。そして上手に表現するにはプレゼンテーション・ZENだと思っていました。今は、基礎や原理原則はこの本から学び、更に上手に表現するのはプレゼンテーションZENから学ぶ!だと変わりました。

金曜日に読み終わったのですが、企画のメンバー4名に勧めました(言いたいことは全うなのに、うまく表現ができないので損をしがちな人達を対象にしました)

著者は、「ドキュメンテーション・キャンパス」という概念を提唱しています。これは、資料作成(と言うかものを考える時)のガイドラインです。

これは、4つのステップからなり、「ビジュアルのステップ」「ロジックのステップ」「アウトプットのステップ」「コミュニケーションのステップ」に分類されます。

ポイントを説明します。

ビジュアルのステップ
12種類のビジュアルを覚えると良いという話です。しかも、秀逸なのは、伝えたいロジックごとにビジュアルが決まると言う関係になっていることです。つまり、伝えたいこととビジュアルが1対1対応しているのです。と言うことは、資料作成側にも便利ですが、プレを受ける側も各ページのビジュアルからプレゼンターのロジックを把握しやすいのです。凄い仕掛けです。

ちなみに12分類は「一対一論法」「並列論法」「結合論法(箇条書き)」「結合論法(分類)」「結合論法(ロジックツリー)」「連鎖論法(フロー図)」「連鎖論法(循環図)」「結合論法x連鎖論法(フロー図)」「対立論法」「比較論法(並列)」「比較論法(ベン図)」「対立論法x比較論法(マトリクス)」になります。資料作成側が得意な方は、このタイトルだけでイメージつくかもしれません。

ロジックのステップ
簡単ですが重要なステップです。資料の内容が次の3つのポイントを抑えているのか確認しなさいと言うステップです。つまり、「主張:伝えたいこと、メッセージ」「証拠:事実、事例、データ」「保証:論理的に示す」です。

北野武さんの古いギャグですが「赤信号みんなで渡ると怖くない」があります。通常であれば主張:道路を横断してはいけない 証拠:信号が赤である:保証:赤信号は止まれを意味する。と言う論理構成になります。それを世の中と逆に、証拠:信号は赤である。と同じでありながら 主張:道路を横断しようと言い、その保証はみんなで渡るとと言っているわけです。つまり、保証部分を変えることで世間の常識と異なる主張を行ったわけです。北野武恐るべしですね。

アウトプットのステップ
アウトプットのステップは、3つです。「メモ書き:思いついたことを書き留める」「チャラ書き:イメージを膨らませる」「ホン書き:チャラ書きがあると効率的」となります。これは分かりますよね。

コミュニケーションのステップ
コミュニケーションのステップは「受信」「発信」「共感」の3ステップです。相手の意見や主張などを聞き、相手に伝え、そして最後は共感を得ると言うことです。共感まで考えろと言う話です。

これらについて、基本的な話と応用例が載っています。

資料を作成する達人が、資料作成を行う際に無自覚的に実施していることが、論理的にかつステップで説明されています。資料作成や論理的思考が苦手なメンバーに読んで貰い、組織の共通言語にできるととても成果が上がりそうです。お勧めです。

※これは2014年45冊目の記事を転記したものです。

▼2024年12月18日に発売したプレイングマネジャー本、そこそこ評判良いです。良かったら読んでみてください。

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