2015年 32冊目『これからの経営は南から学べ』
※以下は2015年にFBに投稿された内容です。
新興国の爆発的成長が生んだ新常識、と言うサブタイトルです。英語名からもイメージしやすいです。
GLOBAL TILT Leading Your Business Through the Great Economic Power Shift .
2015年25冊目に読んだリバースイノベーションの考え方を深めようと手に取ったのですが、大きな変化による機会と驚異を同時に感じました。
GLOBAL TILT(傾いた世界)
・ビジネスと経済のパワーが、北側の国々(アメリカ、西ヨーロッパ、日本、韓国)から、北緯31度線より南側の国々(中国、インド、東南アジア、アフリカ、南アメリカなど)へシフトしています。
ここ数十年は、アメリカ、西ヨーロッパから日本、韓国そして勢いのあるアジアと言う西から東にパワーシフトしていました。
それが大きく変化してきています。これは、ビジネスの歴史における最大の変化なのです。
ポイントは
・北側、南側それぞれ及び関係についての古い思い込みを捨てなければいけない。
・南側のエネルギーは、人口動態、国際金融、デジタル化など不可逆な要因による。
・複雑性、スピード、変動性、不確実性に対峙できる人には最大のチャンス。
・戦略思考、リーダーシップ、組織のソーシャルシステムを根本的に変革するきっかけ。
南側の企業は、経済成長せず縮こまった北側企業と異なり、リスクを負う事ができ、(政府などの支援も得ながら)長期的な視点に立ち投資も行っています。
そして、すでにグローバル規模で大企業がたくさんあるのです。
例えば、次のような会社を知っていますか?
・バルティ・エアテル(インドの通信会社:創業者スニル・ミタル氏、加入者数 世界5位の携帯電話会社。アフリカ15カ国、西アジアなどに展開)
・中国商用飛機有限責任公司(COMAC、ナローボディー商用飛行機を2016年就航目指して開発中)
・ウィプロ(インドのITアウトソーシング会社、世界3位)
・アルセロール・ミタル(インド人のラクシュ・ミタル氏が創業した世界最大の鉄鋼会社)
・GMR(インド最大のインフラ企業売上1兆円超。世界の飛行場建設を受注し出している)
・ヒンダルコ・インダストリーズ(北米進出を自社の4倍規模の企業買収で実現するアルミニウム事業の大手)
・ABインベブ(ブラジルスタートのビール会社がバドワイザーなどを保有していたアンハイザー・ブッシュをMA)
・ハイアール・グループ(中国の家電メーカ。三洋との提携はうまくいかなかったが、ヨーロッパ、特にドイツではブランド価値が高いグローバル企業)
様々な国のリーダがグローバル企業になるべく動いているのが理解できます。
そのために何をするのかも学べます。
とても面白い本です。
お勧めです。
▼前回のブックレビューです。
▼PIVOTに出演しました。よかったらご覧ください。
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