vol.022【レポート】エクスチェンジプログラムvol.1 国立国際美術館×大阪中之島美術館「GUTAIをめぐるナイトミュージアム トーク&プレ・ツアー」
開催日時:2022年11月4日(金)
プレ・ツアー 16:00〜18:20
トーク 18:30〜20:00
開催場所:プレ・ツアー 国立国際美術館および大阪中之島美術館
トーク 国立国際美術館 講堂
〈トーク登壇者〉
國井綾(大阪中之島美術館 主任学芸員)
福元崇志(国立国際美術館 主任研究員)
11月4日(金)、「GUTAIをめぐるナイトミュージアム トーク&プレ・ツアー」が開催されました。
このプログラムは、中之島にあって隣接する二つの美術館、国立国際美術館と大阪中之島美術館とが共同で企画した特別展「すべて未知の世界へ―GUTAI分化と統合」を、両館の担当学芸員のトークショーを交えながら鑑賞するというもので、当日午後4時に始まり、午後8時までの4時間にわたって行われました。
プログラムは、始めに大阪大学21世紀懐徳堂准教授の木ノ下智恵子さんの案内で、大阪中之島美術館の展覧会場から見てまわりました。田中敦子の《作品(ベル)》や《電気服》の前では、実際にその音と光を体感する機会もあり、当時の前衛的な美術表現を肌で感じることが出来ました。
午後5時20分からは、国立国際美術館に場所を移し、再び木ノ下さんの案内で作品を見てまわりました。ここでも白髪一雄や元永定正らのユニークな作品に触れることができ、具体美術協会の作家たちが目指した独創的な表現の数々を、参加者の方々は興味深く鑑賞されました。
そして、午後6時からは、同館講堂において、本展の企画者である大阪中之島美術館主任学芸員國井綾さんと、国立国際美術館主任研究員福元崇志さんとによるトークショーが開かれました。國井さん、福元さんの順に、今回2か所に分かれて展覧会を開催したことの意味。特に「分化」と「統合」というテーマの下、これまでになかった視点から、具体美術協会の活動に対する検証が行われたことの意義について、出品作品と関連付けた解説があり、参加者の方々もおおいに納得された様子でした。
レポート執筆:安來正博(国立国際美術館上席研究員)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?