医療機関で働く発達障害者の放浪記ー序章
やっぱり障害は呪い
よく障害は個性か呪いか、なんてカッコいい議論がある。僕はよく「変わってるね」「個性的だね」なんて言葉を賜ることが多いけれども、その当事者の目線から見て、個性なんてあんまりいいもんじゃない。本当にみんなが個性と呼んで褒め称えたりするモノの正体は、足の速さとか、頭の良さとか、コミュニケーションの上手さとかの、目に見える美徳の大小の序列化だ。アニメや映画じゃ、個性って、握りしめた拳から鋼の爪がジャキーンって飛び出す不死身の肉体とか、冷気を操って雪山にいきなり氷の