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安定をドブ川に捨てたふたりで、入籍しました。

2021年11月12日。

大安、天赦日。年に数回のスーパーラッキーデー。


中野区役所に婚姻届を出し、私の苗字は戸籍→住民票→健康保険証の順番で変わっていきました。

私の本名の苗字は縦棒から書き始める漢字。新しい苗字は、横棒から書き始める漢字。

慣れないまま、「これを書いてください」と渡される書類に言われるがままに新しい苗字をボールペンで書いていきます。



3年付き合った彼と、入籍しました。

安定をドブ川に捨てた、フリーランス夫婦の爆誕です。



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(指がふたりとも短め)



組織の中で生きづらい星のもとに生まれ落ちたふたり。


旦那さんも私も、個人事業主として働いています。

私はまだまだ駆け出しだけど、旦那さんはもう独立してから2年が経ちました。彼は電気工事士の仕事をしています。


もともと二人とも大学卒業後から企業で働いていて、年齢に見合った、もしくはそれ以上のお給料をもらっていました。

きっとそのまま勤めていけば、主任になり、マネージャーになり、という道がありました。



ただ、ダメでした。

私たちは組織の中で生きるのが苦しくてたまらなかった。組織というものは、自分のコントロール外のことで起こる問題が多すぎました。


私たちは不器用で真っすぐだから、その問題に目をつぶれなかった。それ故に、誰かの言葉に傷ついたり、誰かを傷つけたり、上手くいかないことがたくさんあったのです。


組織の中で生きづらい星のもとに生まれ落ちた二人は、なるべくして個人事業主になりました。


きっと個人で働くという道を先人が用意してくれたのは、私たちのような人間のため。フリーランスなんていう便利でカッコいい言葉も、組織からドロップアウトした私たちのための免罪符になっている気がします。



有給よりも住宅手当よりも 大切なもの


個人事業主には有給も無ければ、住宅手当もありません。もちろんボーナスもありません。総務の人にまるっとお任せだった色んな手続きも自分でやらねばなりません。


それでも、そんなものを差し置いたって私たちにとっては今の働き方が人生が最良の選択肢でした。


独立後は自分の中でコントロールできることが増え、「自分でなんとかできること」がほとんどになります。

中でも、付き合う人を自由に選べるようになったのは一番大きいこと。訳の分からん顧客の担当になることもなければ、上司ガチャもない。これは私たちにとって本当にとんでもなく幸せなことでした。


私たちはとにかく、「自分でどうにかできないこと」にめっぽう弱い。だからこそ、大抵のことをどうにかできるようになった今は幸福度がめちゃくちゃ高いのです。



「安定」をドブ川に捨てて得たものが、私たちにとっての宝物だった。

私たちはただ、生きやすい星のもとに移住したいだけだったのです。
その引っ越し費用として「安定」を支払った。

こんな選択肢もありだと思うのです。



「この先どうなっていくんだろう」


安定をかなぐり捨てた私たちは、当たり前ですが自分で自分の面倒を見なければなりません。自分のオシメは自分で片づける。責任も報酬もすべて自分のものです。


私は、「この先どうなっていくんだろう」とよく考えます。

でもそれは、私にとって最高級の明るい言葉で、「未来なんて分らんが、人生はクソ楽しみだナァ」のニュアンスが強いんです。

私たちは、自分で自分の人生に責任を持てるようになった。
そりゃ、どんな未来も楽しみになる訳です。


自分のコントロールできる範囲をどんどん増やしていって、生きやすい星をつくっていく。そんな生活が、私たち夫婦にとっての「安定」であり、「幸せ」でした。


他人から見れば大胆な夫婦。

だけど、私たちにとってはこの道が最適解だった。

結局、幸せイコール世の中一般の「安定」、じゃなかった。


他人の決めたレールに乗れなくて苦しんだ私たちなのだから、
自分たちの幸せは、自分たちでつくるしかないよね。


この過程をめちゃくちゃ楽しめる大人になれたことを、誇りに思います。



お世話になっている大好きな皆さま、
いつも中野あすかのnoteを読んでくれている皆さま、
どうぞこれからも、末永く宜しくお願いします。




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