なかにわ けいこ

平日はWeb制作会社でよろず屋、週末は夫主催のギャラリー(OpenLetter)のお手伝い。 3歳児と1歳児の2児の母。毎日が怒涛のようにすぎていきます。

なかにわ けいこ

平日はWeb制作会社でよろず屋、週末は夫主催のギャラリー(OpenLetter)のお手伝い。 3歳児と1歳児の2児の母。毎日が怒涛のようにすぎていきます。

最近の記事

子どもを「くん」づけで呼ぶこと

3歳児の娘Tが非常によく「くん」づけで呼ばれる。はじめて会う人はほぼ100%「Tくん」だ。先日行った3歳児健診では、保健師、助産師、心理士、みーんな「Tくん」と呼んだ。別にどちらで呼ばれてもいいし、わざわざ訂正もしないが、毎回もんもんとする気持ちが残る。 人々は無意識に性別のラベルを貼ってしまう。子どもは体型ではわからないので、服装や髪型で性別がジャッジされる。でもそんなコードは人それぞれだし、子どもは自分自身では意識していない。ならばはじめて会う人や、自治体イベントなどの

    • 村上春樹 『猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること』を読んで。

      文藝春秋6月号の、村上春樹のエッセイ 『猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること』読んだ。 エッセイというか、彼の小説なんじゃないかというくらい文学的で、『1Q84』以降、彼の作品に興味を持てなくしまったにも関わらず、このテキストは深く印象に残ったのだ。 このエッセイは、終始父とのエピソードを書いているが、同時に「ありえたかも知れないもうひとつの現実」を背後に漂わせながら語られている。 父と一緒に海辺で棄てたはずの猫が、家に帰ったらいるという奇妙な思い出、父が幼い

      • 東浩紀『ゆるく考える』をよんで

        『新記号論』の兄弟のように今年の3月に出版された『ゆるく考える』(河出書房新社 2019)。 2008年から2018年まで10年間に書かれた東浩紀の評論・エッセイ集です。ということは平成20年代を振り返るものにもなっていて、震災前/震災後、コミュニケーションのあり方と批評、家族的なものが断片的に、しかしゆるやかにつながりながら構成されています。 『動物化するポストモダン』を読んで以来、あずまん(東)や彼の周辺の人々の言動は、遠のいたり近づいたりしつつも、自分の関心事の中に常

        • レポ:弓指寛治さん『ダイナマイト・トラベラー』を観て

          展示最終日だった3/17(日)の夕方、曳舟にあるシープスタジオという場所でおこなわれた弓指寛治の個展『ダイナマイト・トラベラー』を観にいきました。 店舗兼住宅のような2階建の古民家での展示。建物の構造をうまく使ったツアー仕立ての展示構成はかなり見応えがありました。 ちなみにこの展示は、末井昭 著『素敵なダイナマイトスキャンダル』に出てくる末井富子さんがダイナマイト心中するまでの時間軸と、弓指さん自身が富子さんが住んでいた岡山県へ旅する時間軸が並走するように構成された展示で

          「マイパブリック」について考える。喫茶ランドリーに行ってきました。

          2/21(木)喫茶ランドリーにて行われた『マイパブリックとグランドレベルと東京の水辺』というトークイベントに行ってきました。 ずっと行きたかった念願の喫茶ランドリー。PLANETSの宇野さんの番組(News X)で田中元子さんのことを知り、『マイパブリックとグランドレベル』という本を読んでから〝マイパブリック(自分で作る公共)〟という言葉がキーワードになっています。特に近々、自宅ギャラリーをオープンしようとしている我が身としては、マイパブリックをどう展開するのか考えどころ。

          「マイパブリック」について考える。喫茶ランドリーに行ってきました。

          『リハビリの夜』を読んで

          『リハビリの夜』という本がおもしろいのです。 著者の熊谷晋一郎さんを知ったのは、当事者研究の文脈で。何かと國分功一郎さんと一緒にイベントや対談に出ているのを拝見していて、自分の頭の中で常にブックマークがついている存在でした。そして知れば知るほど魅力がにじみ出てきます。 熊谷さんは新生児仮死の後遺症で脳性まひに。以後車椅子生活を送り、現在は小児科医。『みんなの当事者研究』(金剛出版)の編集をされているのが自分の中では大きく、単著である『リハビリの夜』を手にとりました。 この

          『リハビリの夜』を読んで

          移動する港Ⅲ「 I’m glad you are there.」観て来ました。

          池袋にある東京芸術劇場で、2/2までおこなわれていた「I’m glad you are there.」というグループ展に行ってきました。 主催者は東京都渋谷公園通りギャラリー。本拠地は現在改装中で、その間に「移動する港」というタイトルで、四谷、八王子、池袋の3会場で展覧会を開催しています。 この展示を知ったきっかけは、光岡幸一さんがこの展示に参加すると知ったから。光岡さんは、建築から油画に転向し、その後は場所の在り方やそこにいる人々の関わりから作品が生みだしたり。正直、ま

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