中西祐介 写真家

写真家。主な撮影内容は人物、スポーツ、ドキュメンタリー。近年は馬術を題材とした「馬と人」をライフワークとして撮影しています。 Web サイト https://www.nakanishiyusuke.com/

中西祐介 写真家

写真家。主な撮影内容は人物、スポーツ、ドキュメンタリー。近年は馬術を題材とした「馬と人」をライフワークとして撮影しています。 Web サイト https://www.nakanishiyusuke.com/

最近の記事

カメラバックの中身について

先日写真家のお二人が運営するyoutube番組に取材をしていただきました。 テーマは「フォトグラファーのカメラバックの中身」。 私が普段現場に持っていく機材を使用しているカメラバックから取り出して お話しさせていただきました。仕事で一緒になる同業者と話していて一番話題に上がるのは最新機材とカメラバックの話。 どんな情報よりもリアルに感想を聞けるので自分が買おうとしている機材を持っている方を見かけると質問してしまいます。 また移動が多い報道系のフォトグラファーはカメラバック

    • 撮影は速いが正義

      「撮影は速いが正義」という言葉は私がアシスタント時代にフォトグラファーから言われた言葉です。 もちろんクオリティーを保つことは大前提で、その上で迷いなく撮影を進めていくことが出来るフォトグラファーはクライアントやスタッフから喜ばれます。 これは撮影に関わる多くの方が同じ気持ちだと思います。撮影をはやく進めていくためには様々な状況下に対応できるように経験値を積んでいくと同時に事前の準備が欠かせません。 事前に撮影現場の下見が出来ず、現地に入って1分程度で撮影プランを決定しな

      • スポーツチームのオフィシャルフォト

        私は現在二つのプロスポーツチームのオフィシャルフォト(公式撮影)の仕事をしています。一つは卓球のプロリーグであるTリーグ女子の「日本ペイントマレッツ」、もう一つはバスケットボールBリーグB1の「ファイティングイーグルス名古屋」です。 プロ野球やサッカーJリーグなど、プロスポーツチームは広報に力を入れていて必ずと言っていいほど公式撮影(動画含む)を担当するフォトグラファーがいます。撮影内容は試合だけに留まらず、選手のPR用ビジュアル撮影やスポンサー様の記録撮影まで多岐に渡りま

        • 3年ぶりに。

          最後の投稿から約3年が経過してしまいました。 私は今も変わらず写真を撮ることで生きています。 撮っている内容は仕事も好きな写真もありがたいことに変わっていません。 変わったことといえば年齢を重ねるごとに多くの出会いや経験を上積みして 写真に対する価値観や自分を見る角度が少しずつ変わってきました。 写真学生だった頃は大きな現場で誰からも注目される仕事をしながら颯爽と生きていることを夢見ていたと思います。 今はそんな写真を見て憧れつつ、ゆっくりとした時間が流れる「優しい写真」

          Number Webに記事と写真を寄稿しました

          スポーツ総合誌Number Webに記事と写真を寄稿しました。 https://number.bunshun.jp/articles/-/843936?page=1&fbclid=IwAR0ifs9xhu4BDT2JU-gfkLBPU6cBtyNh7HOYL9C74aVxJ5BnehWAiozueQw 題材は馬術競技。オリンピックを経験した馬とこれからオリンピックを目指していく大学生とのストーリーです。 競技生活の中にあるストーリーを彼らの近くで感じながら発信していけた

          Number Webに記事と写真を寄稿しました

          運命の12枚 まだ見ぬ写真

          最近自宅に籠る時間が増えたので過去の写真を整理しながら撮影時に考えていたことやシーンを回想しています。これまでたくさんのシャッターを切ってきましたが、見たくても見ることが出来ない12枚の写真があることを思い出しました。 その写真を撮ったのは18歳の時。高校の暗室で写真を現像しながら将来はプロのフォトグラファーになる夢を描いていました。どうやったらその夢を叶えられるのか、それを教えてくれる大人は周りはおらず、毎月20日に発行されるカメラ雑誌や図書館に数冊だけあった洋書の写真集

          運命の12枚 まだ見ぬ写真

          ラジオで伝えたかったこと

          私は3月に縁あって人生で初めてラジオに出演しました。 浜松町にあるラジオ局のスタジオに入ってマイクに向かい、写真家になったきっかけやこれまでに体験してきたスポーツ取材のお話をしました。その中で特に伝えたかったことを書いておこうと思います。 それはスタジアムやアリーナで響き渡る歓声(音)の力。フォトグラファーは選手に一番近い場所でカメラを構えます。写真は視覚で撮ると思われがちですが、四方から聞こえる歓声(音)に背中を押されてシャッターを切ることがあります。特に背中から受ける

          ラジオで伝えたかったこと

          馬と人のポートレート

          私は仕事で撮る写真の他に「自分が撮りたい被写体を撮る」ライフワークの題材として「馬と人のポートレート」を撮影しています。 馬というと競馬を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、私は主に馬術競技の選手やそれに関わる方々を撮影しています。競馬に比べると馬術というキーワードはなかなか出づらいかもしれません。 私が初めて馬術と出会ったのは北京オリンピックでした。当時所属していた会社の仕事で開幕一ヶ月前に急遽馬術担当として現場に入ることが決まったのです。初めてのオリンピック取材が馬

          馬と人のポートレート

          両親を撮った日

          私は2016年に一冊の書籍を出版しました。タイトルは「いい写真はどうすれば撮れるのか」。 私が初めて写真を撮った中学生の時からこれまでの間に頭の中で考えてきた事柄を整理して書いたものです。構図の作り方やカメラの操作手法などのテクニックと呼ばれるものではなく、カメラを構える前の準備を書いたものになります。 この本を形にしてくれた編集者は私の中学時代の同級生でした。卒業してからほとんど会うことがなかった彼と20年ぶりに同じ現場で遭遇。その日の夜に飲みに行き、私が色々と話したこ

          両親を撮った日

          写真を撮り始めた時

          私が写真に初めて興味を持ったのは中学生の時です。小学生の頃から絵を描いたり、物を作り出せる人に憧れていました。しかしスケッチブックに絵を描いてみても思った通りに描けず、美術の成績は5段階評価でいつも2ばかり。授業でデッサンを書いた後は自分の才能のなさにいつもガッカリしていました。手が器用なタイプでもないので図工なども苦手。どうしたものかと困り果てていたところでカメラと出会います。 まだデジタルカメラもスマホもない25年前。一番最初に手にしたのは親が使っていなかった貰い物の小

          写真を撮り始めた時

          スポーツカメラマンという仕事

          初回は自己紹介をしたので今回は私がこれまで多くの現場で撮影をしてきたスポーツを撮る仕事について書いてみようと思います。一言でスポーツと言っても置かれている立場や現場によって仕事内容は大きく変わります。 私の場合はスポーツ報道に関わる仕事が中心でした。よくテレビ中継などに写るカメラマン(スチール写真)の一人です。サッカーやラグビーはピッチ上、野球ならばカメラ席にいる人達になります。誰よりも選手に近い場所で大きな望遠レンズを構えるので特等席で試合が見れて羨ましいと言われたりしま

          スポーツカメラマンという仕事

          note始めます。中西祐介。

          はじめまして。写真家の中西祐介と申します。 簡単に自己紹介を書きます。写真家と言っていますが、独立して一人で歩み始めたのは2018年の10月。まだ1年と少しです。写真専攻の大学を卒業後、出版社の写真部員として3年弱働き、その後フォトエージェンシーという写真をメディア向けに配信する会社のスポーツセクションでスタッフフォトグラファーとして12年半勤務していました。この間はオリンピックをはじめとするスポーツ取材、アスリートの撮影など様々な経験をさせていただきながら時間を見つけてラ

          note始めます。中西祐介。