2021年聴いためちゃ良かったアルバム <エレクトロ編>
●Logic System「VENUS」(1981)
事実上のYMOメンバーである松武秀樹のユニット。サブスクのおかげで容易に聴くことができるようになりました。一応テクノポップみたいな扱いになってますが、シンセを多用してるだけでかなりフュージョンやニューエイジっぽい作風だと思います。ここ数年のジャパニーズ・シティポップブームからのフューチャー・ファンク、ヴェイパー・ウェイヴの要素を確かに感じる「逆に今っぽい」作品。名盤です!!
●猪野秀文「In Dreams」(2021)
細野晴臣×小山田圭吾みたいなすげえ天才が現れたな!と思ってたら結構キャリア長い人なんですね。この作品を聴く限り、おそらく根底にはソウルやR&Bがある人なのかなーという感じですが、結構実験的なアプローチも多くて、その点は2000年以降のコーネリアスなんですよね。ポップとアヴァンをうまく融合させていて、こういうのを2021年最新作としてリリースできるのはキャリアがそこそこある人の余裕なんだろうと思います。
●Buffalo Daughter「We Are The Times」(2021)
7年ぶりの新譜。バッファロー・ドーターなんで安定の名盤だとは思ってましたが、その想像を軽々と超える名盤。 前作の流れは汲んでますが、ミニマルで鋭くなった印象。アンビエントブームの影響か、ラウンジ的要素も感じます。2021年リリースの名盤を挙げろと言われたら迷わず選出します。
●テンテンコ「An Antworten EP」(2021)
2019年にKopy / Tentenko名義でバチバチのミニマルテクノ作品「Super Mild」をリリースしてまして、それにもぶったまげましたが、本作はテンテンコ名義。ついに一人でガチテクノ作品を発表。内容はそこそこなんですが、その気概に勲章を与えたいです。BiS脱退後のニューウェーブ特盛りポップにも驚きですが、元アイドルという肩書きから完全に脱皮したことを証明する作品でした。
日本人の作品ばかりですが、それはやはり耳障りが良いからなのでしょう。この手のサウンドは流行に左右されにくい分、差別化が難しいとは思いますがその中でもグッと来た4枚です。