◉今年も七福神巡り。
毎年恒例の七福神巡りに行ってきた。
谷中七福神巡り。江戸最古といわれる七福神に出会う冒険の旅。
東京に来てもうしばらく経つが毎年一人でも行っている。
今年もここからスタート。
車もアクセルを踏まなきゃ進まない。七福神巡りは年始に勢い良くアクセルをベタ踏みするには丁度良いのだ。
ありがたいことに最初は一人で行っていた七福神巡りもすっかり恒例となり、たくさんの参加者が集う。
「予定があるので途中で帰るが行きたい。」
というもはや七福神巡りでも何でもない人たちも来たりする。
過去には6つ巡って帰宅する者もいた。
最後の福神はどんな気持ちで待っていただろうか。
まあそんな事は置いといての表情。
私は主催者として七福神巡りの際にその都度いろいろ説明もしていたのだが毎年来ている参加者が増えてくると
「こいつ去年も同じ事言ってたな」
と思われそうでもう参拝も足早である。
移動中も主催者でありながら熟練の参拝者が増えて来た今、いつの間にか最後尾になっている。
皆それぞれお話しながら楽しそうに歩いている。
なんならもう先頭の者が道を案内している。
主催者の看板はもうとっくに割られている。
気を使って私の隣を歩く者もいる。
ただ私にはわかる。
「お前俺の隣にいながらちょっと前の話に耳傾けてないか。」
と。
しかし熟練者もまだ私に比べると歴が浅い。
先頭を歩く者が道を間違えた時、ここぞとばかりに後列の私が牙を剥く。
「待て!そちらではない」
これだ。地の底から己が主催者を感じる瞬間。
七福神マウント。
セブンゴッドハラスメント。
甘んじて受け入れようではないかその称号を。
だが数分後。
また私は最後尾になっていた。
参加者を包み込む両手。
二時間ほどの徒歩の旅。
無事七福神にもお会いできて2025年も良き幕開けである。
来年の七福神巡りは新規参入者のみにしようか。
こんな所にまで顔を出す承認欲求。
七福神様。
今年もこんな僕を見守ってくれますか。
それではまた。