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◉我が子と我が師。

先日妻から聞いた話。


4歳の我が子がこんな事を言っていたらしい。


「昔に戻りたい。」


突然そんな事を言うのですぐに「どうして?」と聞くと彼は


「小さかった頃のママとも遊んでみたいから」


と答えたそうだ。


何て素敵な台詞であろうか。


これは子供にしか言えない。


日々こんなことを言ったらモテるんじゃないかと通年いい人ぶる邪念の権化の私からは絶対に出ることのない言葉だ。


仕方ないじゃない。


だってモテたいんだから。


欲の塊46歳と無心清流4歳児。


少年はたった一言でそんな私の心の油汚れを綺麗さっぱりと流し切ってくれたんだとさ。


めでたしめでたし。





人間おむつに始まりおむつに終わるという。


年老いて視野はどんどん狭くなり、そこらじゅうの物にぶつかったり、わがままで頑固になったり。


やはり人間は最終的に子供に戻るのであろうか。


となると私もまたこのような台詞を無心で言える日が来るのかも知れない。


そう。


あの頃に戻るのだろう。


私も過去に4歳を1年ほどかじっていた時期があるのだから。





息子を見ていると自分もこんな時があったんだろうなと気付くことが多い。


その度にこうでなくちゃと勉強する。


人間学びがある相手すべてが師である。


そうなると息子は我が子ではなく我が師とも呼べよう。


私は師に質問する。


「今は何でそう思ったの?」


「それはねパパ。~だからだよ。」


彼は絶対かっこを付けたりしない。


毎回腑に落ちる。


遊びたかったから遊び、食べたかったから食べる。


あふれる好奇心があふれる行動力に繋がる。


我が師の答えはいつでもシンプルだ。


「~したかったから」


ただそれでけ。人間何かを始めるきっかけはこんな一言でいい。




「子供の頃のママと遊びたい」


彼はその時、ただシンプルにそう思ったのだろう。



大人になればなるほど面倒くささが身体に染み付いてくる。

美しいきっかけなどいらない。

私も邪念を取り除いてシンプルに生きてみたいものだ。


シンプルに生きると心に決めた私はどう考えても太る時間にラーメンを食べてみた。


妻が言う。


「身体大丈夫?」


そこで私は返す。


「この時間にラーメンを食べたいと思ったから食べたんだよ。」


妻は














「いやあかんやん。」


と言った。


大人と子供はどうやら違うみたいだ。


それではまた。



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