おへそ追悼式
11月某日私は健康診断で最寄りの病院に来ていた。
視力検査、聴覚、体重、身長とスタンプラリー的な運びでぼーっと回って。
最後は婦人科の検査だった。
いわゆる子宮頸がん検査で、検査器具入れて色々見るやつ。なんもなく終わるかなと思ったら
「左卵巣腫れてるよねー」
とまさかの一言。
定期的に婦人科行ってたこの私が?なぜ
自覚症状なくマジで気づかなかったがそのあととんとん拍子に大きな病院を紹介され、精密検査したところそれがかなりデカいらしいことがわかってきた。
(女性の方々、本当に本当に定期検診に行ってください。)
私のは卵巣嚢腫の中でも奇形腫。
ブラックジャックでピノコの元になるアレ。
腹腔鏡手術と小切開術で諸々をお腹から取り出して腫瘍部分だけ除去し、正常なものはお腹に戻すことになった。調べたところ腹腔鏡っておへそとお腹に何点か穴を開けてそこにカメラと器具を通すタイプの手術だからそんなに跡も残らないらしい。
「ほーん、なるほど」ということで先日手術を受け、傷痕のシールを剥がしてもらったところ。
私のへそが、知ってる形じゃない
前はきゅっと絞られて縦っぽい形になってたのが、まあるく肉まんみたいな形になってる。長年連れ添ったへその形とこんなかたちで別れることになるとは。
衝撃。てか、私のへそって前どんな形だっけ
Googleフォト「おへそ」で検索!
笠原桃奈と坂口梨乃とよく分からんモデルのへそしか出てこん。
普段から母の教えでお腹冷やさないようにしてた上に、ビキニとか着なかったので何にも!写真が!ない!
写真にも誰の記憶にも残っていない、
私のへそは幻になった。
今日はおへそ追悼式である。
へそに黙祷。