
質感
練習もいいけれど、いろんなことを沢山しなさい...沢山絵をみなさい、彫刻をみなさい、絵を描きなさい、旅をしなさい、本を読みなさい...
子供たちも、その親御さんもあまり実感が湧かないことかもしれません。
これ、何かっていうと質感を感じ取る、イメージできる、再現できるっていうことに直結するんです。
例えば一つのスラー。
そのシルエット、弧。
ワインボトルの首に射すランプの弧なのか、薄いグラスの縁の弧なのか、はたまた山手線のカーブの弧なのか。
例えば決め手になる一つの音。
その手触り。耳触り。
艶消しなのか、漆塗りなのか、麻の布か、サテンか。
そういう感覚。
これって教科書で教えられないんですね。メソッドでもありません。
巧い人は沢山います。でもココが等閑な人も沢山いる。ツヤツヤした音やキンキンした音だけが音楽ではないんですよ。多分ね。
音色で悩むのは技術的なこと以外、出発点としてこういう問題があることを考えて欲しいと思います。