「これが60歳・子育てのリアル!?」
「子供が心を開いてくれるかどうかは
大人の本気度次第です。
こちらがどれだけ愛情を持って
本気でぶつかっていくかです」
(瀬戸謙介/瀬戸塾塾長)
Facebookの「思い出」に3年前の今日(2019年6月17日 )の投稿が出てきた。
妊娠6か月になる美香と産婦人科クリニックに
月一の定期検診に行ってきた。
エコー検査で心臓の鼓動を聞いただけで感動。
「そろそろ性別わかりますか?」
「おぉー立派なのがついてる!念願の男の子だ!!!」
「息子をつくるぜ!」って宣言して、できた「授かり婚」。
2人して嬉しくてウルウルした。
ずっと息子が欲しかった。
今日は特別な日になった。
すべてに感謝!
夫婦揃って涙した瞬間をはっきりと憶えている。あれから3年。息子、颯馬(ふうま)はもうすぐ2歳8ヵ月だ。
今週13日(月)から以前の保育園生活に戻り入室制限が解除になった。正面玄関からではなく2歳児クラスは園庭側から親子で入退室をすることになった。靴は各自靴箱へ、午睡用の布団は保護者が布団袋から出し入れし、コップを袋から出してコップと袋と分けて所定の場所に置き、午睡用の着替えをジップロックに入れたまま同じく所定の場所に。廊下の名前の書いてある場所にハンカチを引っ掛け、クラスに戻って名前の下に帽子とバッグをフックに引っ掛けて、コップを持って席についておやつの時間。
この一連の作業を親子でするようになって、颯馬は戸惑っている。席に着く前に無言で「パパ、抱っこ」と両手を挙げてくる。時には泣き出してしまうこともある。思わず心で「ごめんな」。預けることにちょっぴり罪悪感。後ろ髪引かれる思いで園を後にする。そんな日々。
※写真は横浜・元町、厳島神社の滑り台。ちょっと前まで一人で登れなかった階段もスイスイと登れるようになった。
時には颯馬からトミカを投げつけられたり、空手技のように顔面に掌底打ちを食らうこともある。しかも、その後、へらへら笑ってたりするから余計にカチンとくるが、本人に悪気はないようだ。俺の運動不足解消と息子の脚力を鍛えるため、たまにクルマでの送迎ではなく歩いて迎えにいくこともある。保育園から歩いて帰る時、道を登ったと思ったら、何度も何度も駆け足で戻って「行こう!」と言っても「いやだ、いやだぁー」と、なかなか家に帰れなくてイライラするときもある。昨日は登坂の多い行きが20分、息子と一緒の帰りは1時間10分もかかった。今日は、布団を脇に抱えてるのに「抱っこ、抱っこ」と言ってきて、蒸してTシャツがベッタリと肌に張り付き、マスクして不快指数120%の中、湯たんぽのように熱い颯馬を抱っこして汗だくになった。
でも、保育園からの道中、「アジサイ、きれい!」「ネコさん、かわいい」「おっきいワンワンだぁー」なんて息子が笑ってると、歩くペースでなければ見られない旬の風景や刺激、気づきがあるから「また、一緒に歩こう」と思える。「イエーイ、やったぁー」なんて大声上げて手を叩いて喜ぶ息子を見るだけで、夫婦で顔を見合わせて笑ったり、時にはウルっとする感動の瞬間もある。
すべての時間を味わい尽くしたい。
昨日、ふと家族3人で外を見上げると鮮やかな夕焼け空。燃えるような夕陽を「きれいだね」と言える心のゆとりに、なんだか嬉しくなった。うつむいてばかりじゃ、見えない景色があるよね。
一瞬を見逃さないためにも、上を向いて歩こう。
お母ちゃん。うち母親になれるかな?
正直 この子をうまく育てられるか自信がない。
お母ちゃんも同じだった。
大丈夫、子供が母親にしてくれるから。
NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』より