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一人で歩いて行くために学ぶ

心が安定していて、自己肯定感がしっかり育つ

生きていくための知識を身に付けたり、必要と思う勉強ができる環境

私の学生時代にはこのどちらもなかった。

小学生の時からかなり具体的にやりたいことが決まっていた。それは頭が悪い私にはなかなか難しいことだったと思うけど、適切な学習をすることが出来たら近くまで行くこともできたかもしれない。

両親は私に勉強をさせなかった。今もそうだけど、たった1時間勉強しただけで謎に心配される。

私はかなり要領が悪くて、理解に時間がかかる。
時間がかかるだけでちゃんと納得すればわかるけど、そこまで熱心に付き合う人がいなかった。

両親は勉強を教えることが苦手で、威圧的だった。わからないところを聞こうとすると見下してきて、そして口調が強くなるので毎回私が泣いて両親が怒ったり呆れたりして終わる。

それが小学1年生の時とかで、両親は私に教えることを諦めた。私は中学まで勉強の仕方というものが分からず、勉強が苦痛だった。塾に行っても先生たちは頭がいい子たちにつきっきりで、一番下のコースにいる私(たち)に学力を付けるつもりはない。
見下されているような、そんな環境にいた。ちなみに塾は世間体で行っていただけなので別に学力が伸びなくても両親に何か言われることはなかった。

中学ではほぼビリだったと思う。テストは100点満点の20点とか。どこが分からないというか、全部分からなくて誰にも聞けなくて。両親がテスト結果を見ることもなかったし、私も全然やる気がなかった。怒らないし関心がないなら別にやらなくいいかな、とそんな感じで。

覚えているのは、中学2年の時の面談で担任に「このままだと高校受験が大変だからもう少し頑張って学力を上げないと」と言われたこと。そう言われても母は別に怒らなかったし、むしろそこまで言わなくてもって感じだった。

今思えば先生の方が普通の感覚で、どうにかしたかったのかもしれない。

3年生になってから知り合いの家庭教師に勉強を見てもらってほんの少し学力が上がったこともあったけど、病気になって、夏休み明けから学校に行けなくなってしまった。

3年生の時の担任が面倒見の良い人で、凄く気にかけてもらった。学校に行けなくても、高校受験はできるからと何度も言われて。

パンフレットを色々と取り寄せた。特に私立の通信制高校を調べてたと思う。あと高等学校卒業認定(高卒認定)についても調べていた。

両親は教育にお金をかけない。教育にお金をかけることが好きじゃないんだと思う。

私立は学費が高くて、病気のせいで本当に通えるか・卒業できるかも分からない。

悩んだ挙句、高卒認定を取ることにした。

これだったらテキスト代くらいしかかからない。

高卒認定は塾に行って学ぶこともできるけど、やっぱりお金がかかるので独学でやることにした。

万年ビリが独学で。
合格率が高いとしてもなかなかの挑戦。

確か当時は7科目ぐらいあって、1回目の試験で5科目。残ったのが数学と英語でどちらもかなり苦手だったので、中3の時の家庭教師に頼んで分からないところはメールでやり取りしていた。2回目の試験で残りの2科目、無事に合格。18歳になる前に合格できたので、すごく嬉しかった。

高卒認定は大学等の受験資格が得られるだけで、この時点では中卒のまま。

お金のこともあったけど、何よりやりたいことがあった。その大学に行くために高卒認定を受けた。

でもこのやりたいことはある人の言葉によって諦めることになる。思えば私の周りには私の本当にやりたいことを応援してくれる人はいなかった。誰かが余計なことを言って、教育に関心のない両親が賛同してしまう。

通学制の大学に行きたかった。でも誰も応援してくれなかった。奨学金の話をしても借金なんだからと言われて丸め込まれてしまう。私に出来るはずはないと、直接的には言わなくてもそう感じた。誰にも期待されていない。

でもまぁどこかしらには行きたかったので、専門学校や通信制の大学を見ていた。専門学校はあまり感触が良くなかった。こんな中でもやりたいことを見つけてやろうとしていたけど、本当にやりたいことは反対されてしまうので。まぁ専門学校も意外とお金かかるし。それで通信制大学は安いのでそっちに。これが1校目の通信制大学で、何も手をつけずやめることになる。本当に何も手をつけずに、全て真っ白のまま。

やりたいことを全て折られて入った場所に何の意味があるのか、急に分からなくなってしまった。決めたのは自分だし、もっと早くに気づくべきだったということは分かっているけど。ただただ焦っていて、"普通"になりたかったんだと思う。

それからは諦めてしまって、ただ淡々と生活していたけど。ずっと心残りではあった。

通信制大学を退学してから何年も経って、2020年にコロナウイルスが流行して。学生が大学に通うことが出来ず、リモートで授業を行っているというニュースを見た。通信制の学費を知っている私は、通学制の学費でリモートと疑問が浮かび(通学制と通信制は学費で比べられるものではないけど)何となくもう一度通信制に行ってみようかなと思ってしまって。

2021年春、2校目の通信制大学に入学。
ひとりで、ここまで4年。
やっと"卒業"が見えてきた。
長かったようで短い、そんな4年間。
まだまだ油断は禁物、毎日コツコツやるしかない。

高卒認定で自分ひとりの力で勉強することができるようになった。私には集中力があるし、分からないことに根気強く向き合う力もある。誰も信じてはくれなかったけど、きっと上手く出来る。

一生懸命生きて、学んで、歩いて、その先で。
やりたかったことがどこかで繋がると信じている。

(この記事を書いて思ったけど、自分の自我の弱さに引いた。でも本当に反抗するって言うことが出来なくて、それで何度も繰り返してたんだよなと。やりたいことがあって応援してくれなくても自己責任でやれる環境だったらまだマシで。それすらもさせてくれない家だと可能性がどんどん潰されていく)


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