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高知の「オーベルジュ土佐山」が最高でした

10年ほど前に初めて訪れて、海も山も焼酎も日本酒も市場も気のいい酒場(大事!)もある高知県が大好きになった私。
年に1度は夫婦で行っていたのですが、ここ数年は旅そのものを断念せざるを得ない状況…。

そしてそして、ついに先日、久しぶりに行ってまいりました!

久しぶりの旅行、とにかくのんびりしたーい

以前は足摺岬から室戸岬まで一人で下道240kmをで1日で運転したり、わりと無茶なこともしてきましたが、何しろ久しぶりの旅行。
大好きな日曜市に行ければいいので、とにかくのんびりしたいなぁと思っていました。

すると、宿をチェックしていた夫が「オーベルジュ土佐山、空いてる!」とひとこと。

高知県の土佐山エリアといえば、名目上は高知市ではあるものの、かなり山深い場所です。
名産のジンジャーエールをよく日曜市で買っていたので興味があったのですが、周辺に観光スポットもなく、これまでは行く機会がありませんでした。

でも、今回の目的は「のんびり旅」。ちょっと高めではありますが、ここ数年の旅不足を埋めるにはぴったりかも…と思って決定(翌日は高知市街のビジホに泊まってひろめ市場に入り浸りました)。

高知市街からすぐと思いきや、さすが気合のいるアクセス 
でもとにかく一面の緑!

高知市街から、ちょっと北に進むとすぐ山道になります。
対向車とすれ違うのがほぼ不可能、すれ違いスポットを見逃すと半泣き…という道(地元の人が鮮やかに譲ってくれました)を走ること、小一時間。

着いたのは、深い深い緑に囲まれた、静かで穏やかな場所でした。

宿のすぐ下に川が流れており、1日じゅう川音と木の葉ずれ、鳥の声しか聞こえません。これは対岸から撮影
エントランスが、深い緑のなかにひっそりと。
ひんやりとした大谷石とあたたかみのある木の質感がマッチした広いロビー
ウエルカムドリンクのスパークリングワイン。添えられたジンジャーチョコレートが、甘くて辛くて最高でした
ウェルカムドリンクはこのバーで一面の緑を見ながらいただきます。目も心も舌もくつろぎます

スタイリッシュさと居心地の良さのバランスが最高な館内

部屋までの通路。1998年の開業のため少し年季が入っているところもありますが、ていねいに手入れされているのがわかりました。土佐の素材を使っているそう
シンプルで、窓から緑を見ることを一番に考えられた部屋。広くありませんが家具や調度品にもこだわりを感じました
夕食で出されたものと併せてお茶が3種類。どれもおいしかった…
広い温泉浴場もあるのですが、ここで朝湯もいい!
洗面所もスタイリッシュ。洗面ボウルはなんと銅製!手入れ完璧でぴっかぴか
ここで仕事したらはかどりそうですよね…が、夫いわく椅子と机の高さがちょっと合わなかったそう
やっぱり、この景色と自然の音に囲まれてぼんやりするのがいいのかも
部屋にはテレビはありませんがCDデッキと、フロントには好きなだけ借りられるCDが。クラッシクやJAZZとともに大滝詠一も借りたのでちょっとカラオケ気分に

とにかく土佐のゆたかな恵み尽くし 
なかでも一番感動したのは卵かけごはん!

「オーベルジュ」と付く宿なので、とにかくご飯は楽しみだったのですが、高知の海山のめぐみがこれでもか!とばかり出てきました。

そして、1皿ごとにペアリングされた日本酒…
でもジンジャーハイボールも飲みたい…焼酎も…ああああどうしよう
相方はあれにするなら私はこれ!と、悩み続けるひとときでした。

高知名物鰹のタタキもこんなにおしゃれに。野菜もおいしい!
一番感動したのが「土佐ジロー」という鶏の卵を使った卵かけごはん!味わいがすごすぎて、思い出すだけでまた食べたくなりますごはんも沢の水で炊いているそう
朝ごはんも、じゃこ天と干物を自分の七輪で焼いて食べます。炭まで地元産!

帰り道でお気に入りスポットも発見

高知市街から送迎バスもあることを知って、それを使えばよかったな…と思っていたのですが、帰り道、少し道を変えてみたら意外と広くひと安心。

そして、すてきなスポットをみつけました。

夏休みに子どもたちが水泳を楽しみそうな淵

有名な四万十川や、「仁淀ブルー」という言葉もあるほど、川の水がきれいなことで知られる高知県ですが、ここも川の青さがとにかく深く、印象的でした。

高知のよさを凝縮したようなオーベルジュ、その成り立ちからも、地元のひとたちの、土地へ愛が伝わってきました。

東京にあるようなものをここに建てても意味がなく、地域性を大事にしたいと思っていたので、僕らがずっと取り組んできていた「土佐派の家」*3 の手法はどうかと提案をしました。そして、土佐の材料を使いながらも、新しさを感じる空間をつくろうとなったんです。それまでも、土佐素材だけではなく、銅板を使ったりと、新しい手法を徐々には試してきていたので、今までの積み重ねが花開いた。

2022 .03 .01「『本物の自然素材を生かした空間づくり』細木茂」より

何もしないことを楽しめる、パワーチャージができる宿。
いつかぜひ再訪したいと思っています。

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