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半自律半他律の建築
昔、今から20年ぐらい前にアルヴァ・アアルトの建築を見た。それは北欧のフィンランドにあり、とても美しい国に建つ魅力的なモダニズム建築たちだった。
まだフィルムカメラ全盛の時代、デジカメは出始め、とても写真映りの良い建築ばかりでたくさんシャッターを切ったが、その瞬間は動きを止め、目の前の建築から目をそらすのが勿体なかった。
フィンランドの自然が投影されているかのような形と素材感、そして、そこにモダニズムの端正さを兼ね備えている空間では、じっとなどしてはいられず、動き回ることによって身体で空間を感じとり、この建築を理解しようとした。
アアルトの建築を語る言葉はたくさんあるだろうが、フィンランドの大自然と同じで、まずそれを体験しなければ何も理解できないし言葉にもできないと考え、またアアルトの建築が人のアクティビティを喚起するような、それはまるで森の中のような、光の差し込み方や素材の使い方がそのような仕掛けをしているようにも思え、歩き回ることでアアルトの建築の写真では表現されない部分が理解できるかもしれないと考えた。
モダニズムの建築というと自律した建築というイメージをすぐに持つが、アアルトの建築は自然と人工の対概念に両掛かりして、人の感受によって見え方が変わるような半自律半他律のような建築だった。
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