7月3日「ドイツからスイスへ」
旅の終盤に差し掛かり、残り一週間というところで、私はスイスのMorgesを訪れることに決めた。これまでの旅は予測不可能な出来事が満載で、思い返すと本当に充実していた。Morgesへは、まずストラスブールに戻り、そこからバーゼルを経由して向かう計画を立てていた。
出発の朝、お母さんとの別れを告げると、まるで私を見送るかのように、街はマルシェで賑わっていた。土曜日だということをすっかり忘れていた私は、荷物を引きずりながらも、店の一つ一つに目を奪われた。特に、前日にも目を留めていたクラフトの店には、自分だけでなく母にも見せたい素晴らしい作品がたくさんあった。結局、荷物の重さを気にしつつも、日本へ無事に持ち帰れるようにと3点購入した。
ストラスブールに戻り、バーゼル行きの列車を探すが見当たらず、Bale行きの列車を発見。少し迷ったが、最終的に乗り込むことにした。隣の席の女性に確認すると、BaselとBaleは同じ場所を指しているとのことで、安心して笑顔を返した。
バーゼルで予定していたジュネーブ行きを見逃し、次の列車を待つことに。スイスに入国して最初の大きな駅であるバーゼルで1時間待ち、その後Morgesに向けて出発。Morgesに到着したのは午後5時41分、レマン湖を目指して歩き始めた。
湖のほとりには息を呑むような景色が広がっており、モンブランが幻想的に見えた。ここで見つけた湖畔のホテルは高価だったが、「旅の締めくくりにふさわしい」と思い直し、そこに泊まることに決めた。価格は180スイスフランと高かったものの、節約してきたおかげで、この特別な瞬間を心から楽しむことができた。
【補足情報:スイスのMorges】 Morgesはスイス西部に位置する美しい街で、レマン湖のほとりに広がっている。特に春には、湖畔のチューリップが咲き誇り、訪れる人々を魅了する。歴史的な建造物や美術館もあり、街歩きを楽しむのに最適。湖ではボートや水上スポーツを楽しむことができ、穏やかな湖の風景と山々の美しい景色を背景に、リラックスした時間を過ごすことができる。Morgesはスイスでの静かで平和な滞在を望む旅行者にとって、理想的な場所である。