弱さを受け入れ、強みを武器にする
弱点を克服すべきという考え方が嫌いだ。人それぞれ個性がある。それ故に一人一人能力が違うのだから、出来、不出来もそれぞれ異なる。ある人にできることがある人にはできないといったことはよくある話だ。
できないところをできるようにしようとする考えが蔓延しているのは、学校教育の影響が大きいように思う。「苦手なことにもチャレンジしよう。できないことをできるようにしよう」。こんな教育を受けて育つと、個性が活かされない。それぞれの能力に合わせた教育をすればいいのだけど、現状それは難しい。
今の学校教育は、みんなと同じことをさせてバランスの取れた人材を育成している。学校教育で受けた影響は社会人になってからも続く。「みんなと同じでなきゃいけない」という考えに縛られているので、常に自分と他人を比較してしまう傾向がある。周りと比べて、出来ない自分を責め、弱点を克服しようと奮闘する。でも、いくら頑張っても弱さを克服することはできない。そんな自分に嫌気がさし、「なんで自分はこんなにダメな人間なんだろう」と自己否定に走る。自己嫌悪に陥る対処法として、弱さも個性の一部と開き直ってみるとよいのではないか。視点を変えて、「コンプレックスも含めて自分なんだ」と捉えてみる。そう捉えて生きたほうが遥かに生きやすい。無理に欠点を克服する必要はない。欠点を克服しようと努力することは余計な精神をすり減らすだけ。コンプレックスを克服してバランスの取れた人間になるよりも、自分の長所をどんどん伸ばしていこう。やがて、強みが人生を切り拓く強力な武器となるかもしれない。長所には大きな可能性が秘められている。磨けば磨くほど切れ味が増す。その武器を活かして、生きていく方がよりよい人生が歩めるのではないか。自分のできないことはできる人に任せればいい。自分の弱点を補ってくれる人は必ずいる。できないことを全部自分でやろうとするからダメなのだ。苦手なことに頭を悩ませるのではなく、得意なことを続けていこう。
お互いの弱点をカバーしていく方が、生産性は上がるし、それぞれにとって良い方向に物事は進んでいく。そんな社会になると、悩みから解放され、より生きやすくなる。無理せず、自分のペースで生きていけばいいのだ。
なんくるないさー。